殺人ピエロの孤島同窓会
2007年 07月 19日
殺人ピエロの孤島同窓会
(水田 美意子 / / 宝島社)
* * * * * * * *
現在は誰も住んでいない島で同窓会が開かれることになり、高校の同窓生35人が集まった。
和やかなムードで進んでいた同窓会は、突如現れた殺人ピエロにより恐怖の孤島と化す‥‥。
第4回『このミステリーがすごい!』大賞 特別奨励賞受賞作品。
『チームバチスタ——』と同じ年に『このミステリーがすごい』で賞をとった作品。
帯にどどーんと書いてありますが、作者の年齢が12歳(応募時)。この作品をどうするかをめぐって『このミス』選考会は紛糾した、とのこと。
有栖川氏のデビュー作もクローズドサークルだったなぁ。
火山で人がいなくなった島が舞台だから、火山という設定も似ている。
けどこちらは爆弾あり、殺人地雷あり、カレーあり‥‥何でもありのぶっ飛んだ状況。
目の前で次々と同級生が死んでいくという危機的な状況に対して、登場人物たちの台詞や行動に温度差が感じられてうまく読み進めることができない。
悲壮感も切迫感もあまり感じられなくて、この状況で何でこんなことができるのか不思議なことばかり。これはジェネレーション・ギャップなのでしょうか‥‥。これが10代の子のふつうの感覚だったらコワいな。
でも度々挿入されるチャットの文章や、池で謎の衣装ケースを見つけた小学生の会話なんかは違和感なく、すんなり入ってくる。
等身大の作者の会話なのかも。こういう文章ならもっと読んでみたいと思う。
巻末の大森氏の選評によると、受賞者が12歳だった、というわけではないんですね。
12歳でここまで書けているから賞を出した、という位置づけ。確かに12歳でこの枚数、この文章だとしたら、何も賞を与えないというのは惜しくなるのかも。選考会が紛糾したのも頷けます。
でも読者は必然的に今後の作品にもっともっと期待してしまうから、けっこうプレッシャーですね。
何はともあれ次作に期待、です。
(水田 美意子 / / 宝島社)
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現在は誰も住んでいない島で同窓会が開かれることになり、高校の同窓生35人が集まった。
和やかなムードで進んでいた同窓会は、突如現れた殺人ピエロにより恐怖の孤島と化す‥‥。
第4回『このミステリーがすごい!』大賞 特別奨励賞受賞作品。
『チームバチスタ——』と同じ年に『このミステリーがすごい』で賞をとった作品。
帯にどどーんと書いてありますが、作者の年齢が12歳(応募時)。この作品をどうするかをめぐって『このミス』選考会は紛糾した、とのこと。
有栖川氏のデビュー作もクローズドサークルだったなぁ。
火山で人がいなくなった島が舞台だから、火山という設定も似ている。
けどこちらは爆弾あり、殺人地雷あり、カレーあり‥‥何でもありのぶっ飛んだ状況。
目の前で次々と同級生が死んでいくという危機的な状況に対して、登場人物たちの台詞や行動に温度差が感じられてうまく読み進めることができない。
悲壮感も切迫感もあまり感じられなくて、この状況で何でこんなことができるのか不思議なことばかり。これはジェネレーション・ギャップなのでしょうか‥‥。これが10代の子のふつうの感覚だったらコワいな。
でも度々挿入されるチャットの文章や、池で謎の衣装ケースを見つけた小学生の会話なんかは違和感なく、すんなり入ってくる。
等身大の作者の会話なのかも。こういう文章ならもっと読んでみたいと思う。
巻末の大森氏の選評によると、受賞者が12歳だった、というわけではないんですね。
12歳でここまで書けているから賞を出した、という位置づけ。確かに12歳でこの枚数、この文章だとしたら、何も賞を与えないというのは惜しくなるのかも。選考会が紛糾したのも頷けます。
でも読者は必然的に今後の作品にもっともっと期待してしまうから、けっこうプレッシャーですね。
何はともあれ次作に期待、です。
by mamebean
| 2007-07-19 09:25
| 借りた本─ミステリ