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図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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川に死体のある風景

川に死体のある風景
(綾辻行人 有栖川有栖 歌野晶午 大倉崇裕 佳多山大地 黒田研二 / 東京創元社)

 * * * * * * * *
6人の豪華執筆陣が「川と死体」をテーマに競作した、ミステリ・アンソロジー。


玉川上死(歌野晶午)/水底の連鎖(黒田研二)
捜索者(大倉崇裕)/この世でいちばん珍しい水死人(佳多山大地)
悪霊憑き(綾辻行人)/桜川のオフィーリア(有栖川有栖)

『川に死体』が流れてくる、もしくは浮かんでいるって2時間もののサスペンスでよくあるシチュエーションですよね。オーソドックスで結構好きだったりします^^;

実在の川だったり架空の川だったり、海外の川だったり、山にある川だったり。
このアンソロジーでは、『川』というテーマでもその風景はそれぞれ違っている。あとがきを読むと、六者六様のテーマに対するアプローチの過程が分かって面白い。

ビジュアル的に『川』&『死体』がイメージ通りでストレートだったのが、この競作の発起人でもある歌野晶午氏の『玉川上死』。これがいちばん好きかな。
あとは『悪霊憑き』という意外なアプローチをした綾辻行人氏、硬質な感じがする『捜索者』も結構好きです。ただ、『川』じゃないけど^^;

短編集だからか、全体的にスケールが大きくなくて、トリックらしいトリックがあるものが少なかったのが残念。
綾辻氏の幻の実名『川ミス』が実現していたら、相当面白くなっていたのかも‥‥。
by MameBean | 2006-09-29 14:55 | 借りた本─ミステリ