図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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サンタクロースのせいにしよう
(若竹 七海 / 集英社)

* * * * * * * *

失恋、アパートの立ち退き‥‥ツイていないことの連続だった柊子は友人の紹介で銀子さんと一緒に住むことに。
しかし、その家に住むことになってから、身の回りで次々と事件が起こって‥‥。
表題作を含む7つの短編集。


若竹さんは「ヴィラ・マグノリアの殺人」もそうだけど、ご近所のトラブルメイカーを描くのがうまい。
殺人事件とか起きなくても、日常に潜む謎やトラブル、誰しもに潜むちょっとした悪意だけでこれだけいろいろな物語を書けるのだから。
殺人犯などよりも厄介なのはこういった近所のトラブルメイカーなのかもしれない。本人には悪気や自覚がないのだから。
でも若竹作品ではそんなトラブルメイカーでもどこかユーモラスに描かれている。主人公のツイていない境遇だってユーモラスに感じてしまう。自分が悩んだり腹をたてていることも、客観的に見ればこんな風に面白おかしいのかもしれない。そんな風に気が楽になる作品。

身近に起きた出来事や、人から聞いた話をもとに、推理が展開される。
各話で探偵役が違うのがポイントです。短編集と言えどもなかなかこった趣向がこらしてあります。

若竹さんの作品は、最後の1行で毒のあるどんでん返しが待ち受けていたりして、油断できないんだけど、今回は後味のいい余韻が残ります。でもってラスト1行の華麗さは健在。

「犬の足跡」の『玄関の花瓶にビーフジャーキー』に吹き出しそうになりました。
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by MameBean | 2006-12-28 10:33 | 借りた本─ミステリ
ヴィラ・マグノリアの殺人
(若竹 七海 / 光文社)

 * * * * * * * *

海に臨むヴィラ・マグノリア。その空き家になった一棟で、身元不明の死体が発見された‥‥!
『古書店アゼリアの死体』と同じく、葉崎市を舞台とするコージーミステリ第2弾。


海の近くの瀟洒な邸宅、「ヴィラ・葉崎マグノリア」。
住人たちはきっとスロウでロハスな(?)生活を求めてこの土地に移り住んで来たんだろう。
しかし、おいしいレストランがほとんどない、台風の被害が大きい、車がないと移動が不便、そして近隣住民とのトラブル‥‥実際に暮らしてみると問題が多い。
そこに起こる殺人事件。
被害者は誰なのか? 犯人は‥‥? ヴィラの住民と関係があるのか?

次々と明らかになっていく住民たちの秘密。
それをユーモアに、ときどきビターを交えて描いています。
トラブルメイカーであってもどこか憎めないキャラになっているのは、若竹作品の味なのだろう。

ラストに思わぬ毒が潜んでいるので、『古書店アゼリアの死体』同様、ゆめゆめ気を抜かぬよう‥‥。
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by MameBean | 2006-10-12 20:11 | 借りた本─ミステリ

古書店アゼリアの死体

古書店アゼリアの死体
(若竹 七海 / 光文社)

 * * * * * * * *

葉崎市の海岸の浅瀬で発見された溺死体は自殺なのか他殺なのか?
また、その溺死体は15年前に失踪した前田秀春なのか?


解説に『コージー・ミステリー』と書いてあったので、その言葉を知らない私は検索してみました。

■コージー・ミステリ
ハードボイルドの反語で暴力的表現や非日常性を極力排除した作品。狭義には女性向けの「気楽に読める」内容のコメディミステリをいう。
特徴としては
*探偵役が警察官、私立探偵などの職業的捜査官ではなく、大抵の場合素人であること
*容疑者が極めて狭い範囲のコミュニティに属している
*暴力表現を極力排除していること
があげられる。

Wikipediaより


確かに今まで読んだ若竹七海さんの作品(スクランブルなど)はコージー・ミステリと言えるかもしれない。
事件は起きるけど古書店アゼリアやFMラジオ局など葉崎市の日常が丁寧に描かれていて、架空の都市である葉崎市の景色や地理が頭に思い浮かぶほど。
登場人物も個性的に描かれているけど、でもどこにでもいそうな人たちで。
サスペンスドラマなんかだと、死体の第一発見者なんて『キャーー!!』って叫んだらあとは警察に事情説明して終わり。でもこの物語の真琴の場合、望んでいないのにどんどん事件に巻き込まれていくから面白い。
このふんわりしていて、ちょっと笑えるような独特の空気感は若竹七海さん特有のものなのかも。

そんな空気に浸って、ストンと落ちるラストを想像していたら2転3転して、意外とビター。
ちょっと背筋が寒くなりました。


う〜ん、コージー・ミステリと書かれてあったのはひっかけかも。


作中ロマンス小説がたくさん出てくる影響で、ロマンス小説にもちょっと興味が出てきたみたい‥‥^^
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by MameBean | 2006-08-09 19:09 | 借りた本─ミステリ