図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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タグ:米澤穂信 ( 11 ) タグの人気記事

映画「インシテミル」

16日に公開になったインシテミル。


原作を読んだのがだいぶ前で記憶が曖昧ですけど、人数違いますよね。
原作12人→10人
行動や報酬のルールの説明が少なくて、推理らしい推理が披露されなかったのが残念な感じ。
まさか単なる多数決で犯人が決まっちゃうとは‥‥。
2時間におさめるにはしょうがなかったのかな〜。
凶器のモチーフがディスクン・カーだとか原作読んでなかったりミステリ知らないと分からなさそう。だったらそういう情報はいらないのかな〜と思ったり。
原作の後味の悪い終わり方とかも好きだったのにな。
違う結末になってます。

でもホリプロ50周年記念映画なのでキャストが豪華ですね。
石原さとみと武田真治のキレ気味の役は、かなりすごかったです。

ガードが排除したり棺桶におさめるシーンとかも、映像になるとかなりこわかったです。
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by MameBean | 2010-10-17 17:04 | 映画・DVD

愚者のエンドロール

愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)

米澤 穂信 / 角川書店


神山高校の文化祭で2年F組が製作しているビデオ映画がやんどころない事情で中断せざるを得なくなる。
映画の結末を予想することになった古典部メンバー。

古典部シリーズ第2作。
本を開くとすぐに目につく館の見取り図。お、これは!館モノだな、とわくわく。なんともまぁ、単純な‥‥。
「館ものなのか!」と同じ台詞をはいた麻耶花と里志に笑っちゃいました。

前作で「氷菓」に込められた思いを明らかにしたホータローのもとに、文化祭で上映予定のビデオ映画の結末を推理する依頼が舞い込む。今回もまた成り行きで知恵を貸すことになる「省エネ体質」のホータロー。夏休みなのに何度も学校に出向くなんて、もう省エネ体質も返上なんじゃ?と思ってしまったり。
肝心の映画の結末は‥‥ほろ苦いですな。
あぁ、でもこれが青春。こうやって自分を知っていくんですよね。
そして最後の最後ですべての糸を操っていたある人物が明らかに。この方は一枚も二枚もうわてです。
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by MameBean | 2010-10-07 19:07 | 借りた本─ミステリ

Story Seller〈2〉

Story Seller〈2〉 (新潮文庫)

新潮社

伊坂幸太郎、近藤史恵、米澤穂信など、人気作家7人による夢の競演 第2弾!

・沢木耕太郎「マリーとメアリー」
・伊坂幸太郎「合コンの話」
・近藤史恵「レミング」
・有川浩「ヒトモドキ」
・米澤穂信「リカーシブル」
・佐藤友哉「444のイッペン」
・本田孝好「日曜日のヤドカリ」

前作に引き続き、看板に偽りなし。

メンバーは前作の執筆陣とほとんど同じですね。道尾氏→沢木氏の違いだけ。
前作の続編的なストーリーの人もいれば、全く違うストーリーの人も。このへんのアプローチの仕方の違いも人それぞれですね。

特に面白かったものをいくつか。

「合コンの話」は合コンの日に起った出来事を描いたもの。物騒な首折り事件を絡ませつつ、そういうラスト!?という意外性。

「レミング」はまたしてもサクリファイス外伝的な物語。この方にはもうテッパンですね。エースになった石尾を描いたもの。


「ヒトモドキ」はありそうなトラブルが題材だけど、まるで自分の身に起っているかのようなリアリティ。その執念、怖ッ!

「444のイッペン」前回の続編。主人公・土江田の謎の過去が少し分かってきました。ミステリ小説の主人公らしからぬ土江田、探偵役らしからぬ赤井のキャラクタが結構好きです。



第3弾も出てるみたいで、執筆者にさだまさしとか、またしても気になる予感!
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by MameBean | 2010-04-23 18:48 | 借りた本─ミステリ

追想五断章

追想五断章

米澤 穂信 / 集英社


古書店を営む叔父の家に居候中の菅生芳光。
お店に父親の書いた小説を探しているという北里可南子という女性がやってくる。

リドルストーリーとは読者に委ねて結末を書いていない小説のことなんだそう。
初めて知りました。
米澤氏は「儚い羊たち」のフィニッシングストロークといい、凝った構成の小説を書きますね。作中には叶黒白の筆なる5つものリドルストーリーが挿入されています。

父親が書いたという5編の小説の最後の一文を見つけた可南子が、その小説探しを芳光に依頼する。小説を探すうちに芳光は「アントワープの銃声」というキーワードにいきつく。娘である可南子さえ知らない可南子の父親の鮮やかな過去を知っていく芳光。その過程で芳光は自分には物語が存在しないことに気づく。
叶黒白がリドルストーリーという体裁で小説を書いた理由、アントワープの銃声の真相もおぼろげに見えてきます。しかし本作もまた結末は描かれておらず、結末は読者に委ねられています。

米澤氏はこの本は担当編集者から「とにかく渋い話を」と言われて書いたとインタビューで語っていますが、確かに雰囲気が渋いです。派手さはなく、静かに物語が流れていく感じ、また切ないような清々しいような読後感が今までの米澤氏の作品とは少し違うもの。またひとつ新境地を開きましたね。

 生家の自室で一人となって。
 菅生芳光は、彼自身の物語を追想する。
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by MameBean | 2009-11-18 19:17 | 借りた本─ミステリ

秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫)

米澤 穂信 / 東京創元社


新聞部は放火犯を捕まえられるのか‥‥。放火犯はいったい誰なのか‥‥。

米澤氏と私は同郷なので「栗きんとん」と聞いて思い浮かべるお菓子は同じだと思います。おせちに入っている栗の甘露煮のじゃなくて、裏ごしした栗に砂糖を加えて茶巾絞りにしたもの。岐阜の中津川あたりの銘菓で、私も大好物。

本書のタイトルにもある「栗きんとん」はまさにそれで、甘い砂糖の蜜に何度もくぐらせて栗を甘くするマロングラッセとの違いが、小市民になりたくてもなりきれない小鳩くんと小佐内さんのことを上手く表わしているなーと思います。

上巻からの放火事件を通して、いったんは解消された小鳩くんと小佐内さんの互恵関係はぐるっと戻って落ち着いた感じ。しかし小鳩くんにはちょっと変化があったように感じます。小佐内さんは‥‥やっぱり狼ですね。
シリーズとして終盤というか最終章にさしかかってきているような雰囲気を感じました。次の冬季限定で終わっちゃうのかなー、と思うと寂しい。でも高校生活もあと半年ですからね。

それにしても上下巻と読んで思うのは、私はやっぱり堂島くんがいいなーということ。全く裏表がなく、自分の利益・不利益を考えずにまず行動するストレートさ。小市民を目指す小鳩くんからすれば不器用な生き方かもしれないけど、世の中みんな小市民じゃつまらないでしょ。

 なあ常悟郎。俺は思うんだが、
 お前は結局、小市民じゃないんだよ
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by MameBean | 2009-09-16 18:09 | 借りた本─ミステリ

Story Seller

Story Seller
(新潮文庫)

新潮社


伊坂幸太郎、近藤史恵、米澤穂信など、人気作家7人による夢の競演

『面白いお話、売ります』
と言うだけあって、どれも粒よりな物語。
だってこのメンツなんですから。

■首折り男の周辺 (伊坂幸太郎)
巷では首を折られる殺人事件が続発していた。そんな中、とあるアパートに住む夫婦は、隣人がその犯人の特徴に似ていることに気づく‥‥。
首折り殺人犯の男とその男に間違われた男、隣人が首折り犯だと疑っている夫婦、いじめにあっている中学生。
偶然が幾重にもからみ合って歯車が勝手に回りだす。中編ながらもきちっと描かれる正義感が伊坂氏らしい。

■プロントの中の孤独 (近藤史恵)
スペインより帰国し「チーム・オッジ」に入った赤城。同じ時期にチームに加入した石尾はチームから浮いていた‥‥。
サクリファイスに出てきた自転車のロードレースのチーム・オッジ。石尾と赤城がチームに入ったばかりの頃が描かれ、赤城が石尾のアシストを勤めるようになったいきさつが分かります。

■ストーリー・セラー (有川浩)
妻が、思考した分だけ生命力が削られると言う奇病にかかる。悪化させないためには物を考えてはいけないという‥‥。
ミステリでくるのかと思っていたので、思いがけないラブコメでドギマギしましたが、ラストの夫がたった一人の読者に戻るシーンは静かな涙をさそいます。

■玉野五十鈴の誉れ (米澤穂信)
儚い羊たちの祝宴に収録されているもの。
ラストの一文にゾクリとさせられました。

■333のテッペン(佐藤友哉)
東京タワーのてっぺんで死体が見つかる。殺人なのか?自殺なのか?
この主人公は鏡家の誰かなんでしょうかねー。素人だのなんだのという台詞に最初『?』でしたが、主人公の過去を推察するとそういうことなのかと。


■光の箱(道尾秀介)
童話作家となった圭介は昔同級生の少女と絵本を作っていたが、彼女とはとある事件がきっかけで疎遠になってしまっていた‥‥。
うまくミスリードされました。『ママがサンタにキスをした』を引用するあたり、お見事。
でも嫌な驚きではなくむしろうれしい。

■ここじゃない場所(本多孝好)
女子高生のリナは同級生がテレポーテーションをしたのを見る‥‥。
今回唯一の初読み作家さんでした。
主人公の妄想暴走気味なのが笑えました。でも端から見ると単なる片思いなんですけどね。


米澤氏以外は誰がどんな話を書いているか知らずに読んだので、サクリファイスのアナザーストーリーのようなものが読めてうれしくなったり、久しぶりの有川氏のラブコメに免疫が落ちていて赤面したりと楽しめました。
このアンソロジーは作家陣が読者の側に立って読みたいと思ったストーリーだったり、読者を意識して描かれているように感じました。
ストーリー・セラーに書かれていた台詞に共感。

 『読む側』の俺たちは単純に自分の好きなもんだけが読みたいんだよ。
 (中略)
 ベストセラーでも自分にとってはハズレのこともあるし、その逆もあるし。

『面白い話売ります』という看板に偽りなし。
どれが一番、とか甲乙つけがたいほど、自分が好きなものが詰まったアンソロジーでした。
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by MameBean | 2009-09-02 17:56 | 借りた本─ミステリ

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

米澤 穂信 / 東京創元社


互恵関係を解消した小鳩君と小佐内さん。小鳩くんに仲丸さん、小佐内さんには瓜野くんというカレシカノジョができる。

久しぶりの小市民シリーズ。間に古典部を読んじゃったので、前作で起きた事件とか記憶が曖昧に。小鳩くんや小佐内さんの小市民的スタンスなどもよく分からなくなってしまいました。
しかも今作、小鳩くんと小佐内さんの互恵関係は解消され、お互いに恋人までできます。小鳩くんはもちろん小市民たるべく、告白されたから付き合うのですが、小佐内さんが瓜野くんという下級生と付き合うのはちょっと裏がありそう。この瓜野くんは堂島くんが部長を務める新聞部の後輩で、市内で連続で起っている放火事件を追っている。彼の好奇心旺盛なところ、小市民であろうとしてきた小佐内さんとはそぐわない感じ。小佐内さんの真意は‥‥、放火事件の犯人は‥‥。下巻で明らかになるのでしょうか。

 甘い衣の上に衣をまとって、何枚も重ね着していって。
 そうしていくうちにね、栗そのものも、
 いつかキャンディーみたいに甘くなってしまう。
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by MameBean | 2009-07-09 18:39 | 借りた本─ミステリ

氷菓

氷菓 (角川スニーカー文庫)

米澤 穂信 / 角川書店


省エネ体質な折木奉太郎(おれき ほうたろう)は、姉の命令により廃部寸前の古典部に入部する。

いつの間にか密室になっていた教室、毎週同じ曜日に貸し出される本、文集を探させてくれない新聞部員、三十三年前に高校で起きたこと。
謎を解決するのが、無駄なことはできるだけやりたくないという「省エネ」体質のホータロー。小市民シリーズでいう小鳩くんですね。ホータローは成り行きで謎を解決しますが、日常の謎なので、タネを知ってしまえばなーんだという感じ。でも、こういうのに気づけるのも才能です。

ホータローは高校生活は「灰色」だと口癖のように言っていますが、巻き込まれる形でも謎を解決していくうちに、我を忘れて熱中するものを持てる「薔薇色」な高校生活を送る人たちに憧れている自分に気づく。
自分たちの高校生活がある犠牲のもとに成り立っていることを知るのが、同じ古典部の部員・千反田えるに頼まれた彼女の叔父さんにまつわる謎を解いたとき。文集「氷菓」に込められたある哀しい思い。そんな気持ちを知ってしまったらもう灰色だなんて言えないですよね。

米澤氏デビュー作な本作。日常の謎であることとか、小さな謎が積み重なって最後の大きな謎に繋がること、そしてホータローの性格など、小市民シリーズの原型になっている感じがします。でも裏の顔みたいな部分がない分、青春ミステリ色が強い感じがします。
1作目なのでまだホータロー以外のキャラがそれほど掘り下げられていないかなー。個人的には里志にはまだまだ描かれていない部分があるような気がするんですけどね。だから2作目以降、どう描かれるのか楽しみです。
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by MameBean | 2009-05-11 19:02 | 借りた本─ミステリ

七つの死者の囁き

七つの死者の囁き

有栖川 有栖 ほか/ 新潮社


7人の作家によるアンソロジー

■有栖川有栖「幻の娘」
殺人事件の容疑者が主張したアリバイを証明するのは、10年前に死亡した少女‥‥。

■道尾秀介「流れ星のつくり方」
とある夜に出会った少年が出した謎。それは殺人事件の現場からどうやって犯人は逃げたか‥‥。

■石田衣良「話し石」
「話し石」という不思議な石の収集家。1001個の話し石を集めると、願いが叶うという‥‥。

■鈴木光司「熱帯夜」
映画館にかかってきた1本の電話。これがある男女の運命を大きく変えた‥‥。

■吉来駿作「嘘をついた」
「君が死んだら、僕も死ぬ」。約束した少女が死に、残された少年の身に不思議な出来事がおこる ‥‥。

■小路幸也「最後から二番目の恋」
記憶と引き換えに、過去の叶わなかった恋をやり直すことができると言われたら‥‥。

■恒川光太郎「夕闇地蔵」
お地蔵さんのそばに捨てられていた地蔵助。彼には不思議な見え方をする目を持っていた‥‥。

「死者」をテーマにしたアンソロジー。
ミステリだったりファンタジーだったり。「死者」がテーマでもホラーのようなおどろおどろしい怖さは少なかった。「夕闇地蔵」はちょっと怖かったですけど、童話のような雰囲気。童話ってちょっと残酷なもの、ありますから。

「嘘をついた」は、ありがちなホラーのようでいて着地点はミステリ。幽霊よりも生きてる人間のほうが怖いと思った。
道尾氏の「流れ星の作り方」は伏線の回収がうまい、というか最後の一文が秀逸。米澤氏の「儚い羊たちの晩餐」同様、フィニッシング・ストロークってやつですね。
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by MameBean | 2009-02-19 18:20 | 借りた本─ミステリ

インシテミル

インシテミル
(米澤 穂信 / / 文藝春秋)

* * * * * * * *

『時給1120百円』つまり11万2000円という破格の条件で募集された<人文科学的実験の被験者>のアルバイト。
仕事の内容は、地下空間である「暗鬼館」で7日間を過ごすこと。この仕事に12人の男女が集まった。


 警告
 この先では、不穏当かつ非論理的な出来事が発生し得えます。
 それでも良いと言う方のみ、この先にお進みください。

ちょうどこの本を読んでいる時に知人2人に『何読んでるの?』って聞かれたので、『館に集まった人たちに凶器が与えられて、次々人が死ぬ話』とそれぞれに説明しましたが絶句されました。この説明もどうかと思いますが、改めて自分でも何読んでるんだろ‥‥。ミステリ読む人にはふ〜んって普通な説明だと思いますが、そうじゃない人にはギョッとする説明なんですね。今ごろ理解しました。これからはミステリとだけ言っておこう。でもギョッとされても人死ぬ話好きだよねーとか言われてもいいんです。好きだから。とくにクローズド・サークル。
そしてこの本の中でも、ミステリ読みとそうでない人とのズレがテーマな感じがします。

インディアン(ネイティブアメリカン)人形、十戒、火かき棒。
序盤から出てくるモチーフに、ほほ〜と思ったあなたはミステリ読み。いま思えばここで試されてたのかなー。最初の警告文にある「不穏当かつ非論理的な出来事」とはミステリ読みに向けられた言葉でしょう。もっともここで読むのをやめるミステリ読みはいないでしょうけど。

ルールにより「探偵役」や「助手役」にはボーナスが出る事が分かり、自然と推理合戦が繰り広げられますが、綻びのない推理を開陳してみても犯人とみなされることに。
話が違う!と声を上げても、ミステリの論理とは違う論理で事が進んでいるんだからしょうがない。ここではミステリのルールよりも空気を読む事が重要。序盤からそれが分かっていたのに、終盤のあの展開は主人公のみならず私も寝耳に水でした。ミステリ読みの思惑を逆手に取ったようで、うまく嵌められたなと嬉しくなります。騙されたり嵌められたりして喜ぶのもミステリ読みくらいでしょうね。

「ミステリ読み」「ミステリ読み」と書きましたが、決してミステリ読みでなければ楽しめない作品ではなく、館の設計や凶器それにルールなど、どれひとつとってもきちんと理由があって、そういうのが判明していくのがすごく面白かったです。実験の〈主人〉の意図するところや参加者の背景などがほとんど描かれないので、純粋に推理に没頭できる作品になっています。


私は米澤氏の作品は小市民シリーズしか読んでいないので、今作は小佐内さんの別の顔を見たときのような、意外な感じでした。でも主人公が周りの空気や自分の立ち位置を気にするところは、小鳩くんや小佐内さんに近いものがありますね。そういう人は探偵には向いてないんだな〜。
探偵は空気読めない人ですから。
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by MameBean | 2007-11-29 09:14 | 借りた本─ミステリ