図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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有栖川有栖の密室大図鑑

有栖川有栖の密室大図鑑
(有栖川 有栖 磯田 和一 / 現代書林)

 * * * * * * * *

国内外の密室をイラストとともに解説した、密室の手引書とも言える1冊。


私はミステリは好きで読んではいるものの、ミステリの歴史や流れといったものはほとんど知らず、その勉強のためにも有名なミステリを読んでみようという試みをしています。(今までに読んだのは黄色い部屋の謎モルグ街の殺人事件虚無への供物
でもいかんせん無知なもので、有名な作品さえ思いつかないのです。

そんな時、見つけたこの本。
イラストによる図解付きだけれど、ネタバレはなし、とのことだったので借りてみました。

1人につき1作品、あまり解説などが出尽くされていないもの‥‥などの基準によって選ばれた、国内外の密室40。ここに掲載されなかったものは優れた作品ではない、というわけではないし、優れた作品だけど上記の基準によって選ぶことができなかった作品もあるよう。でもミステリの歴史上押さえておかなくてはならない作品が掲載されているのではないだろうかと思う。

ミステリの流れのようなものを理解することもできるし、単純におもしろそうなミステリを見つける、という読み方もできる。次に読んでみたい作品がいくつか見つかりました。


ただ、残念なのが、イラストのクオリティに差がありすぎること。けっこう描きこんであるものもあればラフスケッチじゃないかと思ってしまうようなものも。時間や資料がなかったりと大変だとは思うけど、『図鑑』と銘打っているんだからクオリティが高くなくちゃ意味がないと思う。
しかも『作画POINT』と称して言い訳のようなものを書いてあって、なんだかテンション下がるな‥‥。
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by MameBean | 2006-08-21 16:47 | 借りた本─ミステリ

ペルシャ猫の謎

ペルシャ猫の謎
(有栖川 有栖 / 講談社)

* * * * * * * *

「国名シリーズ」第五弾である表題作を含む6編、それにボーナストラックにあたる「猫と雨と助教授と」を収録した短編集。

いつもの体裁とは違いますね。全体的におまけ的な雰囲気が漂っています。

『悲劇的』と『猫と雨と助教授と』は火村助教授ファンへのファンサービス的な話。そうかと思えば火村教授もアリスも出てこない話があったり、一人称がアリスじゃない話があったり。ミステリでさえない話があったり。
意図的に普段とは違う話を集めたのでしょうか?

対象としている読者層がよく分かりませんね‥‥。

強いて言えば、普段より心理描写がよくえがかれているのかな、と。
『赤い帽子』は、警察内部向けの会報誌に掲載されたということで、森下刑事が主役で火村助教授に頼らず事件を解決するものです。
警察内部やテレビ局の描写など気を使って描いている感じが伝わってきます。
それに警察の人たちとの一体感が味わえて、終わり方もなかなかいいですね。
でも特にトリックがあるわけではないんですよね〜

全体的にアンチミステリ。
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by MameBean | 2006-08-14 17:47 | 借りた本─ミステリ

古書店アゼリアの死体

古書店アゼリアの死体
(若竹 七海 / 光文社)

 * * * * * * * *

葉崎市の海岸の浅瀬で発見された溺死体は自殺なのか他殺なのか?
また、その溺死体は15年前に失踪した前田秀春なのか?


解説に『コージー・ミステリー』と書いてあったので、その言葉を知らない私は検索してみました。

■コージー・ミステリ
ハードボイルドの反語で暴力的表現や非日常性を極力排除した作品。狭義には女性向けの「気楽に読める」内容のコメディミステリをいう。
特徴としては
*探偵役が警察官、私立探偵などの職業的捜査官ではなく、大抵の場合素人であること
*容疑者が極めて狭い範囲のコミュニティに属している
*暴力表現を極力排除していること
があげられる。

Wikipediaより


確かに今まで読んだ若竹七海さんの作品(スクランブルなど)はコージー・ミステリと言えるかもしれない。
事件は起きるけど古書店アゼリアやFMラジオ局など葉崎市の日常が丁寧に描かれていて、架空の都市である葉崎市の景色や地理が頭に思い浮かぶほど。
登場人物も個性的に描かれているけど、でもどこにでもいそうな人たちで。
サスペンスドラマなんかだと、死体の第一発見者なんて『キャーー!!』って叫んだらあとは警察に事情説明して終わり。でもこの物語の真琴の場合、望んでいないのにどんどん事件に巻き込まれていくから面白い。
このふんわりしていて、ちょっと笑えるような独特の空気感は若竹七海さん特有のものなのかも。

そんな空気に浸って、ストンと落ちるラストを想像していたら2転3転して、意外とビター。
ちょっと背筋が寒くなりました。


う〜ん、コージー・ミステリと書かれてあったのはひっかけかも。


作中ロマンス小説がたくさん出てくる影響で、ロマンス小説にもちょっと興味が出てきたみたい‥‥^^
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by MameBean | 2006-08-09 19:09 | 借りた本─ミステリ

七つの黒い夢

七つの黒い夢
(乙一 :恩田陸:北村薫:誉田哲也:西澤保彦:桜坂洋:岩井志麻子 / 新潮社)

 * * * * * * * *

「小説新潮』誌に掲載された作品を中心とした7編のダーク・ファンタジーのアンソロジー。


何でこのタイトルなんでしょうかね?
てっきりホラーだと思って借りました。「夢」がテーマなのかな?
「ダーク・ファンタジー」ということですが、別にダークでもありません。
どちらかというとほのぼのした印象。

似たテーマでも青に捧げる悪夢の方がテーマが伝わってきて出来がよいです。


1話が10分くらいでさらさらっと読めてしまうので、通勤中読むのにはいいのかな。でもすぐ読み終わっちゃうけど。


面白いなと思ったのは「桟敷がたり」(西澤保彦)と「10月はSPAMで満ちている」(桜坂洋)。どちらも特に事件は起こらないけどミステリっぽい謎解き。
「10月は‥‥」は登場人物が個性的でいい味出してます。この作者の他の作品を読んでみたいと思っただけでも、この本を借りてよかったと思うことにします。

でも夏ということでホラーが読みたいと思っていた私はかなり消化不良‥‥。

来月あたりホラー月間にしてみようかな。
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by MameBean | 2006-07-13 14:09 | 借りた本─ミステリ
気分は名探偵—犯人当てアンソロジー
(我孫子 武丸 霧舎 巧 貫井 徳郎 法月 綸太郎 有栖川 有栖 / 徳間書店)

 * * * * * * * *

ガラスの檻の殺人(有栖川有栖)/蝶番の問題(貫井徳郎)/
二つの凶器(麻耶雄嵩)/十五分間の出来事(霧舎巧)/
漂流者(我孫子武丸)/ヒュドラ第十の首(法月綸太郎)
夕刊フジに連載された懸賞付き犯人当てミステリ6編。


問題編・解答編からなる犯人当てミステリアンソロジー。
本のタイトルそのまんまですね。

小さい頃、問題編が1ページでページをめくるとトリックが載っている、クイズみたいなトリック当ての本が好きだったのを思い出しました。(トイレットペーパーに書かれたダイイングメッセージを裏返して読むと犯人の名前になる、とかあったなぁ(笑))

普段、ミステリを読む時や2時間もののサスペンスを観る時も犯人を当てよう!と思って観ていないので、すぐに解答編を見たくなってしまいます^^;

ちょっと引っかかったり違和感を感じる部分はあるんですけどね。それが何故なのかまでは考えが至らない。
おもしろいな、と思ったのが「蝶番の問題」「漂流者」。どちらも叙述系です。
あとは「ガラスの檻の殺人」が、凶器をどこに隠したのか?という分かりやすい構成だったのがよかったです。事件とギリシャ神話を絡めている「ヒュドラ第十の首」は法月さんらしいなぁと思います。


最後の作者たちの座談会(これもクイズになっている)では、新聞連載・犯人当てミステリ執筆の苦労話が読めるのもいいですね。
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by MameBean | 2006-06-28 16:04 | 借りた本─ミステリ

銃とチョコレート

銃とチョコレート
(乙一 / 講談社)

* * * * * * * *

主人公リンツの住む国では怪盗ゴディバによる窃盗が多発している。
ゴディバに立ち向かう名探偵ロイズはみんなのヒーローだ。


びっくり館の殺人と同じく、ミステリーランドの本。

ヴィタメール、デメル、マルコリーニ、リシャール、ジャンポール、ディーンとデルーカ‥‥
ネーミングにクスリと笑ってしまいます。ここまで徹底的につけるなんて天晴れ!

怪盗、名探偵、宝の地図という子どもたちがワクワクしそうなモチーフ。
お決まりのストーリーを想像していたら‥‥“黒”乙一、入ってます。

主人公の家が貧しい・チョコレートが好き、ということで「チャーリーとチョコレート工場」をイメージしますが、本作の主人公の置かれている状況の方が暗く深い。
残虐でねちっこい描写は“黒”乙一ならでは。

安易にカタルシスを求めるのは禁物です。

自分の信じていることは必ずしも真実ではない、という教えを含んだビターな1冊。
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by MameBean | 2006-06-26 11:57 | 借りた本─ミステリ

今はもうない

今はもうない
(森 博嗣 / 講談社)

* * * * * * * *

S&Mシリーズ第8作。
嵐で外界と連絡が途絶えた別荘。隣り合わせの2つの密室で双子の姉妹が死んでいた‥‥。


‥‥ハイ、気持ちよく騙されました。

いろんなレビューを読んでると、S&Mシリーズを全く読んでいない人はあまり楽しめないかも‥‥とあったのはそういうことか〜
なるほど、ふんわりしたスカートね。

今回の1人称は萌絵ではなく、夏のレプリカのように友人でもない、全くの第三者。
だから理系色も少ないし、その人のキャラのせいもあるけど途中ちょっとまだるっこしくも感じたり。
でも最後にアッと言う趣向が凝らしてあるからお楽しみに‥‥。

本文中にも書かれてあったけど、これは恋愛小説ですね。
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by MameBean | 2006-06-22 19:14 | 借りた本─ミステリ

スクランブル

スクランブル
(若竹 七海 / 集英社)

 * * * * * * * *

17歳の時に女子高内で起きた殺人事件の犯人が、15年たった今わかった‥‥。
犯人は今この結婚式にいる‥‥?

青に捧げる悪夢で初めて読んだ若竹七海さん。
自我が芽生え、他人と自分を比較し悩みがちな思春期を描かせたら上手いですね〜〜
ミステリというスパイスもほどよく効いています。


みんなに認めてもらいたい、でも変なプライドがあって素直に自分を表現できない。他人を否定することで自我を保とうとする。

——10代の女の子なんてみんなこんな感じだったと思う。
女子高生数人集まればちょっとしたもめ事が発生するのに、何千人もの女子高生が学校にいるんだから、そりゃトラブルも起きるでしょう。
私自身は女子高の出身ではないけど、容易に想像ができる。

‘半熟’だった彼女たちが傷つきながらも殻を割っていこうとする様を‘卵’に見立てていて、
タイトルも「スクランブル」 「ボイルド」「サニーサイドアップ」「オムレット」といった卵料理なのが面白い。

また、主人公たちが文芸部所属ということで、いろんな本が登場していて読んでみたくなりました。
若い頃から本をたくさん読んでいればよかったな〜と私は今頃になって思うのです。
ただ6人みんな本好きというカテゴリーが似ているせいか、最後までどれが誰だか名前が覚えられませんでした‥‥^^;


主人公たちと同じように喜怒哀楽して、制服の肌触りまでよみがえってきて、まるで10代の頃に戻ったような気持ちになる、そんな1冊でした。
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by MameBean | 2006-06-15 21:05 | 借りた本─ミステリ
モルグ街の殺人事件
(エドガー・アラン・ポー 金原 瑞人 Edgar Allan Poe / 岩波書店)

 * * * * * * * *

モルグ街で起きた母娘残殺事件の真相をオーギュスト・デュパンが追う。
表題作を含めた7編の短編集。


この「モルグ街の殺人」は史上初のミステリと言われている作品で、多くの作家たちに影響を与えたようです。

ネタ自体はあまりにも有名で驚きはなかったけど、初めてのミステリに「密室」「名探偵」という要素が登場していたというのが興味深いですね。そして全く古くさく感じさせない。殺人事件に対する恐怖・怖れが純粋に描かれていて、現実世界で猟奇事件が起きすぎているいまの世の中では逆に新鮮にさえ感じる。

他の作品はホラーなのですが、これらがかなり面白い。
狂気にとりつかれて破滅していく描写が秀逸。「赤死病の仮面」で描かれる、恐怖と華やかさとの対比なんて素晴らしいと思う。


ポー自身、妻の死により精神が不安定になり、過度の飲酒・自殺未遂など波瀾に満ちた生涯だったよう。
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by MameBean | 2006-06-07 15:25 | 借りた本─ミステリ

びっくり館の殺人

びっくり館の殺人
(綾辻 行人 / 講談社)

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とある古書店で1冊の推理小説を手にしたことから甦った、小学生の頃遭遇した密室殺人事件の記憶。
それは「びっくり館」と呼ばれる奇妙な屋敷で起きた事件だった‥‥。


この本が出ているミステリーランドというレーベルは、“かつて子どもだったあなたと少年少女のための”ミステリを豪華執筆者によって発表しています。
ようは“大人も子どもも楽しめるミステリ”といったところでしょうか。


「館シリーズ」の最新作、中村青司が若い頃設計した建物という位置付けです。

子どもにも読めるように漢字にはルビがふってあるのが気になったのは最初だけで、物語に引き込まれると全く気にならなくなります。
「びっくり館」というかわいらしいネーミングとは裏腹に、内容はホラー色が強く、
フリークスで味わったような後味の悪い読後感は意図的なものなのでしょう。
これを子どもに‥‥?と少し不安にもなりますが、子ども向けだからといって手を抜かない、そんな作者の姿勢が感じられます。


あと、装丁について少し。
「箱入り」「箱に穴が空いている」という装丁がミステリーランドの書籍で統一されています。
暗い穴から覗く人形‥‥。ステンドグラス風の模様の見返し。
7色の色の載ったイラストページ。
本を読んでみるとナルホドと思うような趣向がタップリ凝らしてあります。
装丁は‥‥と見てみると「祖父江 慎」さん。

さすがです‥‥。
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by MameBean | 2006-05-30 16:05 | 借りた本─ミステリ