図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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川に死体のある風景

川に死体のある風景
(綾辻行人 有栖川有栖 歌野晶午 大倉崇裕 佳多山大地 黒田研二 / 東京創元社)

 * * * * * * * *
6人の豪華執筆陣が「川と死体」をテーマに競作した、ミステリ・アンソロジー。


玉川上死(歌野晶午)/水底の連鎖(黒田研二)
捜索者(大倉崇裕)/この世でいちばん珍しい水死人(佳多山大地)
悪霊憑き(綾辻行人)/桜川のオフィーリア(有栖川有栖)

『川に死体』が流れてくる、もしくは浮かんでいるって2時間もののサスペンスでよくあるシチュエーションですよね。オーソドックスで結構好きだったりします^^;

実在の川だったり架空の川だったり、海外の川だったり、山にある川だったり。
このアンソロジーでは、『川』というテーマでもその風景はそれぞれ違っている。あとがきを読むと、六者六様のテーマに対するアプローチの過程が分かって面白い。

ビジュアル的に『川』&『死体』がイメージ通りでストレートだったのが、この競作の発起人でもある歌野晶午氏の『玉川上死』。これがいちばん好きかな。
あとは『悪霊憑き』という意外なアプローチをした綾辻行人氏、硬質な感じがする『捜索者』も結構好きです。ただ、『川』じゃないけど^^;

短編集だからか、全体的にスケールが大きくなくて、トリックらしいトリックがあるものが少なかったのが残念。
綾辻氏の幻の実名『川ミス』が実現していたら、相当面白くなっていたのかも‥‥。
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by MameBean | 2006-09-29 14:55 | 借りた本─ミステリ

アマデウス

アマデウス
( ワーナー・ホーム・ビデオ)

 ♯ ♯ ♯ ♯ ♯


ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。

タイトルのアマデウスとはモーツァルトの本名です。
ウィーンの宮廷音楽家、サリエリによって語られるモーツァルトの生涯。

幼い時から音楽の非凡な才能を開花させ、女好きで酒好き。傍若無人、何の苦悩などなく、泉から水が湧き出るかのように音楽を生み出すモーツァルト。
しかしながらも、父親の呪縛から生涯逃れることができず、酒や女遊びはそのはけ口でしかない。


長年に渡ってモーツァルトの才能に嫉妬の炎を燃やし続けたサリエリが、そのことを知った時、一体どんな気持ちだったのだろう。死に向かっていっているモーツァルトの作曲を手伝う、あのシーンに全てが描かれていると思う。
モーツァルトを誰よりも憎んでいたサリエリが、実は誰よりもモーツァルトの才能・音楽を愛し、理解していた。

クラシックが題材ですが、作品は堅苦しくなく、絢爛豪華な建築、贅を尽した衣装など見どころがたくさんあります。次々と変わるモーツァルトのかつらなど見ていて楽しい。
そしてその華やかな時代があるからこそ、落ちていく瞬間が際立ちます。
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by MameBean | 2006-09-27 16:22 | 映画・DVD
e0030112_10401355.jpgみかさんの手づくりパンのある楽しい食卓より全粒粉のカンパーニュ。

『リーン』な生地です。
全粒粉を粉の2割加えてありますが、もっと増やしてもよさそう。

シンプルな分、小麦の香りと味が際立ちます。
オリーブオイルをたらして、塩・胡椒をガリリとひいて食べるのがぴったり。

日曜の朝ごはん用にと思って、土曜の夜に焼きましたが、その場でほぼはけてしまいました。やっぱり焼き立てがいちばんですね。
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by MameBean | 2006-09-26 10:42 | 作ってみました
みかさんの手づくりパンのある楽しい食卓
(門間 みか / 主婦と生活社)

 * * * * * * * *

大人気サイトを運営する著者のパンづくりの本。


この本でみかさんのレシピを見てすぐ予約しました。

普段の食事で食べるような普段着なパンたち。
みかさんのパンは『リッチ』と『リーン』の2種類の生地がベースとなっていて、同じ成形でも生地が違えば見た目や味も変わります。逆に同じ生地でも成形などを変えることで違った表情になる。


みかさんの日記に書いてあるけど、特別な材料や道具が必要なパンやなどは『買うパン』で、普段焼くパンは食事に合うものへと絞られているそうです。
これは私も同じ。
クロワッサンやデニッシュはおいしいけど食べるなら1個でいいし、手間がかかって高カロリーだから作ろうとは思わない。この本にはクロワッサンやデニッシュの作り方は載っていません。
でも自分で作ったパンでサンドイッチを作る、フレンチトーストを作る、そんなささやかな幸せをいつもの日々にもたらしてくれます。

パンづくりが日常の一部になるような1冊です。
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by MameBean | 2006-09-25 11:32 |     ─料理・生活
たかこさん&みかさんの毎日作りたくなるお菓子とパンのレシピ
(稲田 多佳子 門間 みか / 宝島社)

 * * * * * * * *

ともに大人気サイトを運営する『たかこさん』と『みかさん』。
ふたりの普段着なお菓子とパンのレシピ集。

こちらでも紹介した、『たかこさん』こと稲田多佳子さんと、たかこさんと同じくパンづくりのサイトぱん工房「くーぷ」のひとりごとが大人気の『みか』さんこと門間みかさん。ふたりのイイとこどりのような本だけど、お菓子づくりがメインの人にはちょっと物足りないかも知れない。パンづくりも然り。

でもみかさんのパンは、油脂や牛乳の入る『リッチ』なパンと、その逆の『リーン』なパンの2種類が基本となっていて、それさえ覚えれば、後はそこに材料を変えたり加えたり成形を変えることでバリエーションが無数に広がる。
それがすごーく分かりやすい。

みかさんの本をすぐ予約してしまいました。
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by MameBean | 2006-09-25 11:05 |     ─料理・生活

檸檬のころ

檸檬のころ
(豊島 ミホ / 幻冬舎)

 * * * * * * * *

田舎の県立高校を舞台に綴る、青春の連作短編集。



痛い‥‥。

ひとことで言うと、青春時代の痛い話。


中学や高校時代、友情に恋愛にと学校生活がすっごく楽しくてしょうがなかった、という人はこの本は読んでも面白くないと思う。というか感情移入できないでしょう。

高校時代、すごく楽しかった思い出があるわけでもなく、かといって嫌で嫌でしょうがなかったことがあるわけでもなく、つまりは取り立てて劇的な出来事がなかった。
ささやかで何もない日常。そんな日々を送っていた私には同じ空気を感じる。

いま思い出すと、思わず顔をしかめてしまうくらい酸っぱい気持ちになってしまう。檸檬とは、苦い思い出。

忘れていた苦い気持ちを思い出しました。


それぞれ悩みを抱えた主人公たちは自分の分身を見ているようで、辛くもあるけど愛おしい。
同じ高校が舞台なので登場人物たちがリンクしていて、一人の人物について別の角度から、また、その後のことが描かれていて、短編集なのに話に深みが増しています。

著者がWEBで連載していた『底辺女子高生』は今作以上に感情移入しまくりです。
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by MameBean | 2006-09-19 11:38 |     ─小説・エッセイ
ブリジット・ジョーンズの日記
( ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン)

 ♯ ♯ ♯ ♯ ♯

30代独身のブリジットは新年を迎えるにあたって、現状を打破しようと目標をたてる。
それは「日記をつけ、タバコとお酒を控えめにし、体重を減らして、恋人を見つける!」。


この映画、昔ビデオで観ていますが、すっごく好きです。
その時友人にもお勧めしたところ、『え〜〜?』って言われて、いまいち良さを分かってもらえなかったのを覚えています。


・彼氏がいない
・仕事がうまくいかない
・ダイエットが成功しない
・親が結婚結婚とうるさい

30代、独身女性ならどれかしらの悩みを抱えていると思う。

その悩みを直球で描いたリアルな女性たちの映画、と言えるのかな。
家の中にある食料を片っ端から食べ尽してしまったり、将来自分は孤独死するんじゃないかと本気で心配したり。
女性にとって将来に対する確証がないのはとっても不安なこと。それがユーモアたっぷりに描かれています。

でも恋愛に関してはリアルさはなくシンデレラストーリー。だってセクシーなヒュー・グラントにちょっかいを出されるなんて、ありえない!

それよりも、コリン・ファース演じるダーシーの感情を抑えつつも気持ちを伝える姿にきゅうっとなりました。控えめに『I like you』と言うところ。空回りしてしまっているブリジットを見守っているような視線もいいなぁと思う。

それと妻に逃げられたブリジットパパ。すごく寂しい思いをしてすごく傷ついたと思うのに、最後には許すところが素敵です。

昔観た時とは違って、ブリジットよりも男性陣に感情移入してしまった。
『ありのまま』を愛する。男性陣は懐が深いなーと思います。(ヒュー・グラントもね。デカパンを見ても引かないのはスバラシイと思う)

昔見せた友人も、今ならこの映画の良さを分かってくれるんじゃないかな。

この映画をビデオで観たそのすぐ後に、映画『シカゴ』でのレニー・ゼルヴィガーを観たらびっくりしました。レニー=ブリジットというイメージだったのに、『シカゴ』ではお腹もおしりも出てなくてスタイルいいセクシーな体型。そのあとまた続編でブリジットに戻ってるんだから、おそるべし。
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by MameBean | 2006-09-15 16:43 | 映画・DVD

解体諸因

解体諸因
(西澤 保彦 / 講談社)

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マンションの8階からエレベータに1人で乗った女が、1階に到着してみるとバラバラの死体になっていた‥‥。
バラバラ殺人をテーマにした9つの連作短編集。

西澤氏の作品はアンソロジーで短編を読んで面白かったので、初めて借りてみました。いろんな作家を知るきっかけとなるのがアンソロジーの良いところですよね。


両手両足に手錠をはめられて解体される(解体迅速)、手足の指までバラバラに解体される(解体信条)、被害者の首が次の被害者の体にすげ替えられていく(解体照応)‥‥。一見、猟奇的で不可解なバラバラ殺人。

一番面白かったのは最初の『解体迅速』かな。バラバラ殺人と言うと、犯人は精神に異常をきたしていたとか、被害者に対する憎悪の余りとか、死体を運びやすくするためくらいの理由しか思いつかなかったのに、「どうしてバラバラにしたのか?」というバラバラにすることの理由が解き明かされる、その衝撃は大きかった。


探偵役が人から話を聞いただけで推理する安楽椅子探偵なので、バラバラ殺人がテーマになっているけどグロテスクな描写はなく、謎解きがパズルのようで面白い。何気ない描写が伏線になっていたりして、その伏線を組み合わせていくとパズルが完成する。あとがきで著者が自身のことをパズラーと言っていたのも納得です。

描写にも無駄がなく、でもちゃんとキャラクタが描かれていて、作中に登場する『タック&タカチ』の他のシリーズ作品も読んでみたくなりました。各話の登場人物に繋がりがあるのも芸が細かいですね。


9つの短編の中、戯曲風の話が入ったり、日常の謎的な話が入ったり、とバラエティに富んでいて飽きない工夫がしてあります。しかも最後の話で、それまでの話が繋がるというアクロバティックな技まで。最後の最後まで飽きませんでした。
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by MameBean | 2006-09-14 14:57 | 借りた本─ミステリ

インファナル・アフェア

インファナル・アフェア
(ポニーキャニオン)

 ♯ ♯ ♯ ♯ ♯

警察に潜入したマフィアの男、ラウ。マフィアに潜入した警察の男、ヤン。
それぞれの組織で台頭した2人だが、警察とマフィアが互いの犬(スパイ)の存在を知る。
そして2人は対峙する‥‥。


ハードボイルドは小説でも映画でもあまり観ないんですよね。頭の悪い私には話が複雑だったりして内容が理解できないことが多いから。
でも本作はレオナルド・ディカプリオとマット・デイモン出演でリメイクされると聞いて借りてみました。

10年前と現在を別の役者が演じているので、最初はどちらが誰だかのみ込みにくくはありましたが、話が進むにつれて理解できました。

ヤン役のトニー・レオン、よかったです。私の数少ない好きな俳優の一人です。
ヤンは早く警察の組織に戻りたいのに戻れない。優秀な人なのに職務とは言えマフィアの手下にならざるを得ず、普通の人生を送ることができなくなってしまう。それはまさに地獄‥‥。(infernal:地獄の)その哀愁が漂うところがよかったです。
誰にも心を見せないヤンが、くつろいだ表情を見せ素直になれるのは、たった一人の女性だけ。これが自分だったら、ぐっときますね。

対するラウも、彼女といる時に見せるおどけた無邪気な表情が印象的です。
ラウは警察官として、家庭を築いて普通の人生を送ろうとしていたんじゃないかなと思います。


組織の中で生きる2人のそれぞれの苦悩に胸が切なくなります。
だからどちらもバレないでいてほしいと思ってしまいます。バレれば待っているのは『死』ですから‥‥。

スリリングで切なくて、ラストは‥‥胸がギュっと詰まります。
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by MameBean | 2006-09-07 14:36 | 映画・DVD

NHKにようこそ!

NHKにようこそ!
(滝本 竜彦 / 角川書店)

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俺が大学を中退したのも、無職なのも、ひきこもりなのも、すべては悪の組織NHKのせいなんだ‥‥!
ひきこもり経験者の作者が描く、ひきこもりが主人公の小説。

主人公はただの(?)ひきこもりだったのに、ロリコンでエロゲー制作、ドラッグへと、どんどん悪いスパイラルにハマっていってしまう。抜けだせない現状、そして常に「死のう‥‥」と言っているのに話はヘビーではなく、その絶望的な感じを笑いに変えている。
テンポがよくて一気に読んでしまいました。

陰謀と戦う云々というあらすじ、そしてプロローグを読んで、舞城王太郎の『阿修羅ガール』や『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』を連想してしまいました。独特の世界観で荒唐無稽な敵と戦うのかと思ったのです。
だからそれと比べるとちょっと世界観が弱いかな〜と思ってしまいます。
ひきこもりのプロフェッショナルと言っている割には、あっさりとバイトを始めるのも気になります。
決して悪い作品ではなく面白いんですけど、テーマがテーマだけにちょっとアクが少なく感じてしまいます。

私は舞城王太郎は『阿修羅ガール』以降くらいからそんなに好きではなくなったんですけど、この作品を読んだら無性に読みたくなりました^^; あのリズム感や世界観はすごかったんだ、と。

この作品は漫画化そしてアニメ化されているようなので、そちらを試してみようかな、と思います。
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by MameBean | 2006-09-05 12:12 |     ─小説・エッセイ