図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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カテゴリ:借りた本─ミステリ( 139 )

儚い羊たちの祝宴

儚い羊たちの祝宴

米澤 穂信 / 新潮社



5つの連作短編集

■身内に不幸がありまして
 身寄りをなくし丹山家に使用人として引き取られた、村里夕日。彼女が仕える吹子とは秘密の書架を共有する仲になる‥‥。

■北の館の罪人
 六綱家の別館に幽閉されている早太郎に仕える、内名あまり。早太郎に、ある時は酢を、またある時は血を買いに行かせられる‥‥。

■山荘秘聞
 辰野家の所有する別荘「飛鶏館」の管理人をすることになった、屋島。美しい景色のもと、毎日客人を迎える万全の準備をしている‥‥。

■玉野五十鈴の誉れ
小栗家のただ一人の跡取りである純香。15歳の誕生日に祖母から贈られたのは、玉野五十鈴という使用人だった‥‥。

■儚い羊たちの晩餐
とある女学生が見つけた日記帳には、「バベルの会」を除名された元会員の日記が書かれていた‥‥。


具体的な時代背景は描かれていませんが、昭和初期のようなどこか古めかしい雰囲気。米澤氏は小市民シリーズとインシテミルしか読んだことがないので、ふだんの文章とのギャップにびっくりしました。そういえば発刊が延び延びになっている小市民シリーズの最新刊は「秋期限定栗金飩(くりきんとん)事件〈上〉」として今年出るそうですね。
それぞれ独立した短編ですが、「バベルの会」というキーワードで繋がっています。旧家のあるじと使用人という関係も共通するモチーフですが。「バベルの会」というのは読書サークルの名なので、たくさんの書籍名が出てきます。最近読んだ「ジーヴス」の名を見つけて嬉しくなりましたが、他はほとんど読んだことがないものだったので、また読みたい本が増えました。

米澤氏曰く「ラスト一行の衝撃にこだわり抜いた」とあって、ラスト一行にぞくりとさせられました。なかでも「身内に不幸がありまして」が秀逸だな、と思いました。また、最後まで読むと分かるタイトルの意味に、思わずニヤリとしてしまいます。
怖い、けど面白い。恐怖には甘美の味がします。ドキドキしながら最後の一行まで気が抜けません。
新年早々面白い本に出合えて、滑り出し好調です。
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by MameBean | 2009-01-30 17:48 | 借りた本─ミステリ

ナイチンゲールの沈黙

ナイチンゲールの沈黙

海堂 尊 / 宝島社


城大学医学部付属病院、小児科病棟。
入院患者の父親が無惨な死体で発見される‥‥。

チーム・バチスタの田口&白鳥コンビ 第2弾。

ナイチンゲールは鳥の名前でもあるんですね。美しい鳴き声をするのだとか。
で、テーマは「歌」でしょうか。
特殊な歌声をもつ歌姫が事件に大きく関係しますが、事件が起こるあたりまでは楽しめたものの、だんだんついていけなくなりました‥‥。医療現場の実態を垣間みれた前作に比べるとリアリティがない、というか現実離れしているからでしょうか。
強烈な印象でもって登場したデジタル・ハウンドドッグ、加納警視正もだんだん出番がなくなってしまうし、猫田看護師長や救急の翔子、MRIの島津助教授など病院内にも個性的な登場人物がたくさん出てきたけど、みなそれほどこの物語に関わっていなくて、かといって白鳥やグッチーが活躍したわけでもなく‥‥。だれが主人公だったんだろう‥‥と思ってしまいました。シリーズとしての助走段階という印象がします。
というわけで、ジェネラル・ルージュの凱旋を読んでみます。ジェネラルってあの人でしょ。
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by MameBean | 2009-01-20 17:59 | 借りた本─ミステリ

火村英生に捧げる犯罪

火村英生に捧げる犯罪

(有栖川 有栖 / 文藝春秋)


大阪府警に届いた手紙。そこには府警並びに火村に対する挑発が記されていた‥‥(表題作)。

短編とショートショートを織り交ぜた8編。
ショートショートはアイデア勝負なところがありますが、火村の一人称で彼の語りのみの「鸚鵡返し」とか意外性がありました。トリックも大胆でかなり意外でしたが(笑)
私も電車待ちのあいだにいろんな事件の話をきかせてほしいです。

アリスと火村が離ればなれ(?)の中、それぞれの抱える事件が交差するのが、表題作「火村英生に捧げる犯罪」。火村とシリアルキラーの頭脳戦‥‥のようなものを想像していたので、若干肩すかし気味でした。そして珍しく(?)アリスが事件を解決するきっかけを作ります。しかし大阪府警でのアリスの言われようったら、かわいそうです(笑)

離ればなれと言えば、火村が安楽椅子探偵ぶりを示すのが「殺風景な部屋」。携帯電話を用いたものなので、必然的に時代の流れを感じますが、かたや火村が住んでる下宿というものは最近は見かけないですよねー。「偽りのペア」には下宿のおばあちゃんが久しぶりの登場です。

私的ベストは雪の上の足跡の「あるいは四風荘殺人事件」。図解が挿入されていて、こういうのワクワクしますね(笑)クローズド・サークルものなので、学生アリスシリーズで長編になりそうな雰囲気があります。クローズド・サークルと言えば学生アリスシリーズのイメージが‥‥。
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by MameBean | 2008-12-18 17:56 | 借りた本─ミステリ

平台がおまちかね

平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
(大崎 梢 / / 東京創元社)

* * * * * * * *


出版社〈明林書房〉の新人営業マン、井辻智紀の日常を描いたハートフル・ミステリ。

自社本をたくさん売ってくれた書店の店主に冷たくされたわけ、マドンナ書店員さんが自信をなくしてしまったわけ、文学賞の受賞パーティー当日に受賞者が行方不明になったわけ、絵本に力を入れていた書店がお店を閉めてしまったわけ、ポップのコンテストを行っている書店で本が移動していたわけ‥‥

全国の書店員さんが一番売りたい本を選ぶ「本屋大賞」や、いち書店員さんの書いたポップで本が大ヒットしたり、出版の業界では最近書店員さんがクローズアップされる機会が増えましたね。でもこの本の主人公は出版業界に携わるものの、仕事は営業。中堅どころの出版社の営業マンで主に都心の書店をまわっている。

文学賞の大賞受賞者が行方不明になった「贈呈式で会いましょう」は多少ミステリ色がありますが、ほとんどが日常の謎系なので、ちょっとした出来事の裏にある側面に井辻君が気づくというもの。なので、ミステリであることを忘れてしまいます。井辻君のハマった本(彼曰く「魂本」)のラインナップでミステリだと思い起こすくらい。井辻君の魂本は私もハマったクチなのですが、私には彼のような趣味はありません‥‥(笑)
受け持ちの地区の前任の担当者であり編集に移動した吉野、女性にめっぽう弱いライバル社の営業マン真柴、頼れる上司である秋沢、ほかにも他社の営業マンが海坊主みたいだったり巨漢ですぐに抱きつく人だったりと、気になる人物がたくさんいて今後、シリーズ化しそうな感じ。‥‥と思ったら、HPの紹介文に『〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第一弾』との一文が。第二弾が出るということですね。
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by MameBean | 2008-10-27 18:37 | 借りた本─ミステリ
ヴァン・ショーをあなたに
(近藤 史恵 / / 東京創元社)

* * * * * * * *

下町の小さなフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフがちょっとした謎を解決するシリーズの第2作。

 「錆びないスキレット」
 「憂さばらしのピストゥ」
 「ブーランジュリーのメロンパン」
 「マドモワゼル・ブイヤベースにご用心」
 「氷姫」
 「天空の泉」
 「ヴァン・ショーをあなたに」

本屋でこの表紙のイラストとタイトルのヴァンショーの文字を見て嬉しくなりました。またパ・マルのシェフとスタッフに会えるなんて。さっそく図書館で予約しました(本屋では買わない‥‥(笑))
今作ではオーナーが登場したりして、パ・マルの実態が少しずつ分かってきました。志村さんの猫好きやシェフのフランス修業時代やシェフに好きな人が‥‥!?など、各登場人物についても掘り下げられて、シリーズとして走り出した感じがします。ぜひ長寿シリーズになってほしいものです。
今作は苦みを含んだような後味の話が多かった中で、あったかい気持ちになれたのは「ブーランジュリーのメロンパン」と「ヴァン・ショーをあなたに」。
前作のようにお客の抱える問題を解決→ヴァンショーで慰める、という図式ではなくなってしまったけど、過去の話だったり語り手が高槻君以外の第三者の視点だったりとバリエーションを変えてきています。
そしてシェフがヴァンショーを作るきっかけとなった出来事が描かれています。今まで謎だった修業時代のシェフについて少し分かってきます。この人は昔から鋭い洞察力を持っていたんですねー。そして鰹節持参で海外に行くとはシェフらしいと言えばシェフらしい。
今作もおいしそうな料理がたくさん登場するのですが、中でもトリュフのオムレツとブイヤベースが食べたくなりました。そして忘れてはならないのがミリアムおばあちゃんのヴァンショー。奇しくもいま私自身風邪ひき中なので、十分にアルコールを飛ばしたヴァンショーが飲みたいなー。
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by MameBean | 2008-10-07 18:44 | 借りた本─ミステリ

しらみつぶしの時計

しらみつぶしの時計
(法月綸太郎 / / 祥伝社)

* * * * * * * *

1分ずつ異なる時刻を刻んだ1440個の時計の中から、正確な時刻の時計を見つける方法は‥‥(表題作)。
NONシリーズを集めた10編の短編集。

倒叙あり、パズルあり、ダイイングメッセージあり、ショートショートあり、オマージュあり、奇妙な味あり、とすべてが異なったテイストでNONシリーズならではの楽しさがあります。
密室から閉め出された犯人を描いた「使用中」と、奥さんを殺して押し入れに隠した「素人芸」がシニカルな笑いを含んでいて印象的でした。ちなみにどちらもアンソロジーで既読でしたが、2度目でも楽しめました。
「幽霊をやとった女」は言うなればオマージュ作品へのオマージュだそうで、海外ミステリの文体をとっているのが新鮮でした。表題作の「しらみつぶしの時計」は限られた時間の中で出題者の意図を汲み、効率的に答えを導きだすという数学のようでもあるし、ビジネスにも活きてきそうな内容。まぁ、そんなスキルは私には必要ないんですが(笑)
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by MameBean | 2008-09-17 17:48 | 借りた本─ミステリ

妃は船を沈める

妃は船を沈める
(有栖川有栖 / / 光文社)

* * * * * * * *

大阪湾に沈んだ男は自ら海に沈んだ?−「猿の手」。離れの部屋で見つかった死体は、地震の最中に殺された?−「残酷な揺り籠」。
「妃」とあだ名される女性のまわりで起こる事件に火村准教授が挑む。

作家アリスシリーズです。
長編となっていますが、「猿の左手」と「残酷な揺り篭」という2つの中編が幕間によって繋がっています。「猿の左手」はウィリアム・W・ジェイコブズの怪奇小説『猿の手』の最後の解釈を巡って北村薫氏と議論を交わしたことがきっかけとなって生まれた話だそう。『猿の手』についてかなり詳しく言及しているのでこれでほぼストーリーを知ってしまいましたが、それでも読んでみたくなりました。

2つの事件に関わるキーパーソンが妃沙子という女性。
若い男の子の面倒を見るのが好きで、「妃」と呼ばれている。40代という年齢の割にはきれいな女性だそうですが、全然魅力的じゃない。事件の関係者だということを差し引いても、アヤシい‥‥。敵意をむき出しにした火村准教授とのバトルにハラハラました。バトルは「猿の左手」では不完全に終わるものの、「残酷な揺り篭」でもって決着をつけています。
幕間に登場する、かつて船乗りが集まったというバーのマダム。妃よりもよっぽと彼女のほうが魅力的なキャラでした。火村をゲオルグと呼べる人は彼女だけでしょう。船を沈める妃に対して、港のようなマダム。このタイトルも有栖川氏らしいなー。

動機ですが、「猿の左手」と「残酷な揺り篭」でイメージがちょっとチグハグな気がしました。お金か愛か、といったらお金を選びそうなあの人が、こういった動機で犯罪を犯すのか。2年の歳月で人も変わる、ということなのでしょうか。「残酷な揺り篭」の動機が弱く感じるんですよねー。

今回気になったのは、火村准教授の過去に関する部分と新米刑事の登場。火村准教授の癖に鋭い洞察をむけた女性刑事・コマチ。彼女が火村准教授の過去を知るきっかけになりそうなそんな予感‥‥。そして恋愛関係に発展しそうなそんな予感‥‥。いやだな‥‥。
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by MameBean | 2008-09-10 19:10 | 借りた本─ミステリ

絶叫城殺人事件

絶叫城殺人事件
(有栖川有栖 / / 新潮社)

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自らを〈ナイト・プローラー〉と名のり、若い女性ばかりを狙うシリアルキラー。残忍な犯行はホラーゲーム『絶叫城』を真似たものだった(表題作)。
黒鳥邸、壺中庵、月宮殿、雪華楼、紅雨荘、絶叫城—6つの建物に関する短編集。

作家アリスシリーズだったんですねー。タイトルに何か違和感を感じたのですが、黒鳥邸の中でアリスが言っていた台詞で分かりました。
『〈殺人事件〉とつく題名を一度もつけたことがない』。そういえば有栖川氏の作品のタイトルって〈殺人事件〉や〈死〉がつくものはないんですね。そのあたりのいきさつはあとがきに記されてます。

屋根も外壁も真っ黒な館、窓がなく出入り口が1か所だけの部屋、ホームレスの作った家、六角形の形をした廃墟、紅葉がもえる家、ゲームの中の城。壺中庵はアンソロジーかなにかで既読でした。
短編集だからコンパクトにまとまっているし、犯人候補も少ないから犯人当てがしやすい。
6編の中では月宮殿がいちばん印象的でした。トリックや謎などはなくて、被害者が命を投げ出してまで守ろうとした月宮殿とは何なのか?ただそれだけの話なんですが、有栖川氏らしい余韻の残るラストになっています。
表題作の絶叫城は他の5編とはちょっと雰囲気が違っていて、ホラーゲームに関する事件。残忍な事件が起こるとよく言われる『心の闇』。これに対する有栖川氏の思いがアリスによって代弁されていて、これまで読んだ有栖川氏の作品の中でいちばん、何か伝えたいという強い思いが感じられます。ホラーゲームをして殺人者になるのなら、ミステリも読めなくなっちゃいますよね。

そういえば、私、作家アリスシリーズはだいぶ前のものしか読んだことがなくて、今回アリスや火村准教授が携帯を使っている状況にすごく違和感を感じました。しかも火村センセイの着メロが、あの曲‥‥!?
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by MameBean | 2008-08-07 18:28 | 借りた本─ミステリ

ラットマン

ラットマン
(道尾 秀介 / / 光文社)

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アマチュアバンド「sundowner」のメンバーが練習している最中、元メンバーが死亡。これは事件なのか、事故なのか‥‥。

道尾秀介氏の名前は本格ミステリ大賞とかで知ったのかな。若いミステリ作家なのにすでにいろいろ賞をとっていて、前々から読みたいと思いつつも読んでいなかった作家さんです。初読みです。

タイトルの「ラットマン」とは、とあるイラストが、動物のイラストがいくつか描かれている中にあるとネズミに見え、男女の顔がいくつか描かれている中にあると男の人に見える、という心理学で有名な現象のことだそう。前後の文脈によって物事の認識が左右されてしまう、簡単に言うと思い込みのことのようです。この話の中にはいくつもの思い込みが出てきて、それらに偶然が重なって今回の事件が起こっています。もっとも真相がわかるのは最後の数ページで、それまでには二転三転の展開があります。その度に驚きがありました。もっと言葉に出して気持ちを伝えていれば、その思い込みは避けられたんじゃ‥‥と思ってしまいますが、なかなかそうはいかないのが現実なんですよね。

そういえばこんなところでも出てきました、ハリガネムシ。主人公である姫川の中でふくらむ殺意がハリガネムシと重ねられます。姫川は事件に大きく関わっていることが早い段階でわかるので、目が離せない展開になっています。

 殺意だけでは、人は殺人者になることはできない。
 殺意と殺人のあいだには、いくつもの偶然が介在している。
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by MameBean | 2008-07-25 17:47 | 借りた本─ミステリ

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー
(伊坂 幸太郎 / / 新潮社)

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圧倒的な支持率を得ていた総理大臣が暗殺され、その犯人として報道されたのは、自分‥‥。濡れ衣を着せられた青柳雅春は、逃げる‥‥。
第5回 本屋大賞、第21回 山本周五郎賞 受賞

物語の舞台はセキュリティポットなる監視システムが導入された仙台。
いつの間にか首相暗殺の犯人に仕立てられたのは、ごく普通の男・青柳雅春。
巨大な陰謀に巻き込まれ、逃走する男——。ハリウッドあたりで映画になりそうなストーリーですねぇ。でも現実の日本でもありえない話じゃないなーとも思う。現に歌舞伎町では24時間、防犯カメラが監視しているし。

もし自分に首相暗殺の容疑がかけられたとして、自分は犯人じゃないというのを信じてくれる人は一体何人いるんだろう、と思う。うちの家族は青柳雅春の父親のように無条件で信じてくれるのかなー。「俺はあいつのことを誰よりも知っている」なんて泣かせる台詞は出てくるかなー。
いろいろな人に裏切られて信じてもらえない中、たまには信じてくれる人がいるもので、その人たちが言う言葉はどれも「逃げろ」。巨大な何かの前には説明だとかそんなものは通じず、ただただ逃げるしかない。青柳雅春は逃げ切れるのか‥‥。

伊坂氏の本を読むのはまだ3冊目ですが、やっぱり伊坂氏は面白いなーと実感した1冊でした。時間がなくて細切れに読みましたが、もし時間があったなら一晩くらいで一気読みしていたと思います。でも終盤まで息つく間もないほどの展開に比べると、ラストが少しあっさりしていたような気がしなくもない。最後、川の先で待っていた人物があの人ならドラマチッックだと思っていたけど‥‥。
結局、誰が何のために青柳雅春を暗殺犯に仕立て上げたのかは判明せず、なんともやりきれないようなラスト。しかし、20年後の記述である第3部の最後に書いてあった、「今では青柳雅春が犯人だと信じている人は一人もいない」という一文を思い起こすと、それが最善策だったとも思えます。


 逃げろよ。無様な姿を晒してもいいから、
 とにかく逃げて、生きろ。
 人間、生きてなんぼだ。
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by MameBean | 2008-06-25 18:58 | 借りた本─ミステリ