図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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有頂天家族

有頂天家族
(森見 登美彦 / / 幻冬舎)

* * * * * * * *

下鴨神社糺ノ森に平安時代から続く下鴨一族。父亡き後、力をあわせて宿敵夷川家と戦うその一族の正体は‥‥狸。

海よりも深い愛で子供達を愛する母親。父の跡を継ぐべく根回しに忙しい長兄。井戸の底に引きこもった次兄。従兄にいじめられっぱなしの頼りない弟。樋口一葉を四字熟語だと思っている金閣・銀閣兄弟。決して姿を見せない口の悪い元許嫁。‥‥などなど気になるキャラクタがたくさん登場し、ドタバタホームドラマといった感じなんだけど、ちょっと違うのはそれらがみんなもふもふの毛玉たちだということ。さらに天狗や人間が入り乱れてモリミーらしいカオスな雰囲気になっています。三つ巴の乱闘シーンにはスカッとしました。もっと赤玉ポートワインを!
どれもこれも愛おしいキャラクタなのですが、お尻をかじられないように鉄のパンツを履く金閣・銀閣、綿埃のような長老、人間だとスズキ君が好きです。落ちぶれた天狗・赤玉先生や半天狗の弁天、狸が大好きな淀川教授など他にも主要なキャラクタがいるのですが、私はもふもふしてる方が好きだなー(スズキ君は例外)。

夷川家との日常的な阿呆な攻防とかも面白いのですが、最終章の父親の急逝の理由が分かるあたりで加速する展開が面白い。トップの座をめぐる権謀術数が渦巻いているのにどろどろした感じがしないのは‥‥狸だから。そして父の最後の言葉にはじーんときました。どこまで本気で言ったのかは分かりませんが、なかなか奥が深い言葉だなぁと思います。果たして自分が死ぬ時にこんな言葉が言えるものなのか。
基本的に阿呆な話なのですが、ふいにじーんとくる台詞があったりするんですよね。特に問答無用で子どもたちは立派な狸だと信じる母の愛。

この狸シリーズは三部作になるそうで、第二部の連載もスタートしたようですね。続きが楽しみ。
それにしても京都熱が再燃しましたー。下鴨神社に行ったら狸の姿を探してしまいそうだ。

 「これも阿呆の血のしからしむるところだ」
 私は言った。
 「面白きことは良きことなり!」
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by MameBean | 2008-08-20 18:44 |     ─小説・エッセイ