図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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絶叫城殺人事件

絶叫城殺人事件
(有栖川有栖 / / 新潮社)

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自らを〈ナイト・プローラー〉と名のり、若い女性ばかりを狙うシリアルキラー。残忍な犯行はホラーゲーム『絶叫城』を真似たものだった(表題作)。
黒鳥邸、壺中庵、月宮殿、雪華楼、紅雨荘、絶叫城—6つの建物に関する短編集。

作家アリスシリーズだったんですねー。タイトルに何か違和感を感じたのですが、黒鳥邸の中でアリスが言っていた台詞で分かりました。
『〈殺人事件〉とつく題名を一度もつけたことがない』。そういえば有栖川氏の作品のタイトルって〈殺人事件〉や〈死〉がつくものはないんですね。そのあたりのいきさつはあとがきに記されてます。

屋根も外壁も真っ黒な館、窓がなく出入り口が1か所だけの部屋、ホームレスの作った家、六角形の形をした廃墟、紅葉がもえる家、ゲームの中の城。壺中庵はアンソロジーかなにかで既読でした。
短編集だからコンパクトにまとまっているし、犯人候補も少ないから犯人当てがしやすい。
6編の中では月宮殿がいちばん印象的でした。トリックや謎などはなくて、被害者が命を投げ出してまで守ろうとした月宮殿とは何なのか?ただそれだけの話なんですが、有栖川氏らしい余韻の残るラストになっています。
表題作の絶叫城は他の5編とはちょっと雰囲気が違っていて、ホラーゲームに関する事件。残忍な事件が起こるとよく言われる『心の闇』。これに対する有栖川氏の思いがアリスによって代弁されていて、これまで読んだ有栖川氏の作品の中でいちばん、何か伝えたいという強い思いが感じられます。ホラーゲームをして殺人者になるのなら、ミステリも読めなくなっちゃいますよね。

そういえば、私、作家アリスシリーズはだいぶ前のものしか読んだことがなくて、今回アリスや火村准教授が携帯を使っている状況にすごく違和感を感じました。しかも火村センセイの着メロが、あの曲‥‥!?
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by MameBean | 2008-08-07 18:28 | 借りた本─ミステリ