図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー
(伊坂 幸太郎 / / 新潮社)

* * * * * * * *

圧倒的な支持率を得ていた総理大臣が暗殺され、その犯人として報道されたのは、自分‥‥。濡れ衣を着せられた青柳雅春は、逃げる‥‥。
第5回 本屋大賞、第21回 山本周五郎賞 受賞

物語の舞台はセキュリティポットなる監視システムが導入された仙台。
いつの間にか首相暗殺の犯人に仕立てられたのは、ごく普通の男・青柳雅春。
巨大な陰謀に巻き込まれ、逃走する男——。ハリウッドあたりで映画になりそうなストーリーですねぇ。でも現実の日本でもありえない話じゃないなーとも思う。現に歌舞伎町では24時間、防犯カメラが監視しているし。

もし自分に首相暗殺の容疑がかけられたとして、自分は犯人じゃないというのを信じてくれる人は一体何人いるんだろう、と思う。うちの家族は青柳雅春の父親のように無条件で信じてくれるのかなー。「俺はあいつのことを誰よりも知っている」なんて泣かせる台詞は出てくるかなー。
いろいろな人に裏切られて信じてもらえない中、たまには信じてくれる人がいるもので、その人たちが言う言葉はどれも「逃げろ」。巨大な何かの前には説明だとかそんなものは通じず、ただただ逃げるしかない。青柳雅春は逃げ切れるのか‥‥。

伊坂氏の本を読むのはまだ3冊目ですが、やっぱり伊坂氏は面白いなーと実感した1冊でした。時間がなくて細切れに読みましたが、もし時間があったなら一晩くらいで一気読みしていたと思います。でも終盤まで息つく間もないほどの展開に比べると、ラストが少しあっさりしていたような気がしなくもない。最後、川の先で待っていた人物があの人ならドラマチッックだと思っていたけど‥‥。
結局、誰が何のために青柳雅春を暗殺犯に仕立て上げたのかは判明せず、なんともやりきれないようなラスト。しかし、20年後の記述である第3部の最後に書いてあった、「今では青柳雅春が犯人だと信じている人は一人もいない」という一文を思い起こすと、それが最善策だったとも思えます。


 逃げろよ。無様な姿を晒してもいいから、
 とにかく逃げて、生きろ。
 人間、生きてなんぼだ。
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by MameBean | 2008-06-25 18:58 | 借りた本─ミステリ