図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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禁断のパンダ

禁断のパンダ
(拓未 司 / / 宝島社)

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“ビストロ・コウタ”のオーナーシェフである幸太は、レストランの料理目当てに妻の友人の結婚式に出席し、その席でレストランのオーナーである中島と知り合う。結婚式の翌日、レストランのすぐ近くで会社員の死体が見つかる‥‥。
第6回 このミステリーがすごい! 大賞受賞

まずフレンチレストラン“キュイジーヌ・ド・デュウ”での結婚披露宴の垂涎ものの料理の描写にガツーンとやられます。美味しんぼのような美食談義が繰り広げられるけれどそこには嫌みはなく、文字だけなのに料理の味はおろか香りさえも漂ってくる気がします。プロフィールによると著者自身シェフの経験があるようで、このリアルな描写も納得です。

その披露宴から時を経ずして起こるのが、運輸会社の部長殺害事件。早い段階からレストランと運輸会社との関連性が分かるため、運輸会社に隠された秘密もおぼろげに予想がつきます。
‥‥が、真相は私の想像を絶するものでした。そしてラスト1ページの展開は読み手にずっと消えない強烈な後味を残します。最後まで読み終わってから冒頭の“キュイジーヌ・ド・デュウ”での晩餐シーンを読むと、その印象は180度変わってしまいます。
このミス大賞受賞していますが、これといってトリックがあるわけではなく、犯人も意外ではないのでミステリ色は弱いです。最終選考ではほぼ満場一致で大賞が決まったそうですが、選評で「『このグルメ小説がすごい』大賞だったら文句はない」と書かれていたのもうなずけます。
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by MameBean | 2008-05-20 19:54 | 借りた本─ミステリ