図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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僕僕先生

僕僕先生
(仁木 英之 / / 新潮社)

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王弁は学ばず、働かず、娶らず、ひたすら安逸を貪っていた。ある時父の使いで仙人を訪ねた王弁は僕僕と名乗る少女と出あう。
第18回日本ファンタジーノベル大賞 大賞受賞作。


日本ファンタジーノベル大賞の第13回の優秀賞受賞作が『しゃばけ』ですね。そのイメージがあるせいか、舞台が中国と違えど、似た雰囲気が漂っています。ゆるーい表紙のイラストも似た雰囲気。

主人公は現代で言うニート。しゃばけの若旦那も病弱だとはいえ、あまり働いていないからニートとも言えなくはない。
財産のある父のもとで、勉強も仕事もせずに暮らしている王弁。生活には何不自由なく暮らしているけれど、彼には異国を自分の目で肌で感じたいという欲求があった。そんな彼が旅に出ることになる。そして一緒に行く相手は、一見少女のような仙人『僕僕』。仙人と行く旅は、他の仙人や異形のものとの出あいがあったり皇帝との接見があったりと普通ではなく、冒険ファンタジーのようでハラハラしました。
王弁と僕僕は師弟の関係になるけど、僕僕は特別何かを教えるわけでもなく、王弁も何か教えを請うわけでもない、その不思議な距離感がゆるーい雰囲気を醸し出しています。
その距離感に微妙な緊張感を与えているのが、王弁の淡い恋心。女性を意識したことがない王弁が悶々と葛藤するのが妙に現実的で、こっちまでドギマギしてしまいます。でも誰かを愛おしく思う気持ちは純粋で、今までできなかったことでもその人のためならできたり、原動力になるんですね。

そうそう、わたしは普段から本を読むのが遅い方ですが、この本はいつも以上に時間がかかってしまいました。中国の歴史が全然分からないのと、難しい漢字が多いのですぐに読みを忘れてしまうせいでしょう。歴史背景が分かっていなくても、内容上は問題ないのですが、知っていればもっと楽しめたのかなーと残念。
でも混沌に目と耳と鼻と口の穴を穿ったという話は聞き覚えがありました。漢文で習ったんだっけー?あー、もっとちゃんと勉強しておけば‥‥とつくづく。


 この世界自体が混沌を原材料として成り立っているのだから、
 わたし達が混沌の一部であることは当然のことでもあるのだ。
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by MameBean | 2008-02-13 19:12