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図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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鴨川ホルモー

鴨川ホルモー
(万城目 学 / / 産業編集センター)

* * * * * * * *

葵祭でアルバイトをしていた俺は謎のサークル「京大青竜会」の勧誘を受けた。
そして「京大青竜会」とはホルモーという競技をするサークルであることが分かる‥‥。
第4回ボイルドエッグズ新人賞 受賞作。


前半を読み終えて、ふと表紙に目を落とすと、青い浴衣を着た4人の男女が描かれているのが分かります。青い浴衣は京大青龍会のもののはず。ホルモーは10人でやるみたいなのに4人とは?と不思議に思っていると、すぐに謎は解けました。そして前から2番目の彼の頭も‥‥!いやはや、びっくり。

実はこの本を読んでいるとき、かなりの割合で作者が万城目氏だったか森見氏だったか分からなくなっていました。私の中では、不思議な物語を書くふたりがだぶってしまいます。しかも今作の舞台は京都。そして木屋町の飲み屋から物語が始まります。さらに主人公は非モテな大学生で、意中の彼女には振り向いてもらえない。これでますます混乱してしまいます‥‥。

場所が京都って言うだけで、鬼だの式神だの、東の青竜・南の朱雀・西の白虎・北の玄武と大学の関係が本当っぽく思えるのは地の利ですね。たとえオニが茶巾絞りで鳴き声が『きゅるきゅる』でも、オニへの救援物資がレーズンでも、競技の名前が『ホルモー』でも。未読の方はホルモーってどんなことをするのか疑問でしょうが、これはぜひ読んで知って頂きたい。主人公同様、じらされながら知っていくのがいいと思うので。

日本の歴史を盛り込んだ壮大な歴史ロマン&剣道の試合の青春スポーツものなテイストがぎっしり詰まっていた『鹿男—』に比べると、万城目氏のデビュー作である今作は、勢いがちょっと弱く感じます。展開も先が読めてしまったり。エピローグではちょっとだけ驚きの展開もありましたが。
まぁこっちはデビュー作なので、鹿男で勢いがついてきた、と捉えるべきなのでしょう。

いま鴨川ホルモーの続編である短編集『ホルモー六景』が出てますが、この表紙の女の子って‥‥!

今月の作家の読書道で万城目氏が挙げている本の中に、すごーく懐かしい本を見つけました。

『マガーク探偵団』!
ダガジグダガジグ、ブンチャッチャ♪
by MameBean | 2008-01-17 19:22 | ─小説・エッセイ