図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説
(桜庭 一樹 / / 東京創元社)

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山陰地方の旧家・赤朽葉家に生きた、千里眼奥様の万葉、元レディース総長の毛毬、そして瞳子。3世代・3人の女たちの物語。
第60回日本推理作家協会賞 受賞。

日本史は昭和から学習させた方がいい、と言ったのは確か石原都知事。
歴史って縄文時代から習うから、昭和をやる頃には脱落してしまう。まさに私がそうでした。歴史どころか地理もダメ。でもそういうのをちゃんと勉強していないと、大人になってから会話で恥ずかしい思いもしたり。いまごろヒシヒシと反省しております^^;

この物語は母娘3世代の歴史でもあり、戦後の昭和史のようでもあります。戦後、日本がいかに発展してきたのか、授業で習った時は何も興味を見いだせなかったのに、こうしてその時代に生きた人たちの物語として描かれるとすんなり入ってくる。

千里眼の万葉、元レディース総長の毛毬、そして瞳子。この本は3部構成になっていて、瞳子が万葉と毛毬の時代を語っています。瞳子が祖母と母の過去を調べようと思った理由は、万葉の最期の言葉にあるんだけど、いきなり唯一の赤朽葉家直系の女となってしまったことで自分のルーツをたどってみたくなったのかもしれない。
それぞれの生きた時代はたかだか60年くらいの間なのに、3人の人生は全く異なったものになっています。
1部は、死人が見え、初めての出産で生まれてくる我が子の死ぬ時を見てしまった万葉の物語。2部は元レディース総長でありながら、引退後は少女漫画としてヒットをとばしつつも、兄亡き後は婿をとった毛毬の物語。そして3部‥‥。しかし3部の主人公である瞳子には、語るべき物語がない。
万葉や毛毬が必死で守ろうとしていた、血のつながりや家という意識は瞳子にはなくなってきている。濃い血のつながりっていつのまに薄れていってしまったんだろう。そして瞳子の個性の無さは何なんだろう。万葉、毛毬の物語がすごく面白かっただけに、瞳子の時代になって面白さが失速したように感じる。私は世代的に瞳子と近いから考え方とかが似ているからかもしれないけど、共感はできるけど、意外性がないというか。
でも、彼女の時代はまだまだこれから。いま始まったばかり。

それにしてもいつの時代も女性は哀しくそして強いのだなー。

 ようこそ。ようこそ。
 ビューティフルワールドへ。
 悩み多きこのせかいへ。
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by MameBean | 2007-11-13 08:12 | 借りた本─ミステリ