図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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しゃばけ

しゃばけ (新潮文庫)
(畠中 恵 / / 新潮社)

* * * * * * * *

江戸の大店の若だんな一太郎は、生まれながらの虚弱体質ですぐ寝込んでしまうため、妖(あやかし)たちがいつも守っている。ある夜、一太郎は人殺しを目撃してしまう。そしてその殺人は江戸中で巻き起こってしまう‥‥。
13回 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。

今秋、フジテレビ系でドラマ化されるんですね。あ〜このシリーズ、なんでもっと早くに読まなかったんだろ〜。しゃばけの世界にどっぷり引き込まれました。


ほのぼの(?)とした日常風景のなか巻き起こる、連続殺人事件。その謎を解明しようと乗りかかる若だんなだが、周りの反対がすごい。手代2人と家族たちの過保護っぷりは『大福餅の上に砂糖をてんこ盛りにして、その上から黒蜜をかけたみたいだ』と言われるほど。でも、意外や意外と芯が強く頑固な若だんなはここぞという時は腹をくくる。若だんなは甘やかされて育ったのに、しっかりした人間になったんですね。
事件の解決とともに、どうして若旦那は妖(あやかし)を見れるのか、どうして妖に守られてきたのか‥‥という謎も明らかに。ほんとに皆に望まれて産まれてきたのだとじーんときました。
それにしても妖の見える日常は楽しそうだな〜 私も鳴家や屏風のぞきと一緒にお八つが食べたい‥‥。

しかしこの時代(江戸時代)って格差社会だな〜と思う。
職業が産まれながらに決まり、貧富の差も決まっててしまうんだから。
廻船問屋問屋のひとり息子にうまれた若だんなは家業を継ぐし、お隣の菓子屋の栄吉は菓子職人にならなくてはならない。若だんなは実質的な仕事は手代がやってくれるけど、栄吉はお菓子が作れなくてはならない。なのに栄吉の作るあんは不味いときた‥‥。才能とか好きとかじゃなく、うまれた時から就く職業が決まっているってどんな感じなんだろう。栄吉の妹のお春ちゃんの恋心だって、身分が違いすぎるから前途多難だし。
今回の事件にも、その職業による格差と子を思う親心が絡んでくる。

 しゃばけ
 現世に執着する心。また、俗世間の利益・名誉にとらわれる心。
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by MameBean | 2007-09-13 17:59 |     ─小説・エッセイ