図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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対岸の彼女

対岸の彼女
(角田 光代 / / 文藝春秋)
* * * * * * * *

30代・既婚・子持ちの「勝ち犬」小夜子と、独身・子なしの「負け犬」葵。
葵の会社で働くことになったことで、全く異なる性格のふたりが出会った。

第132回 直木賞受賞作。

角田光代さんの本を読むのはほぼ初めてです。
(新聞連載の『八日目の蝉』をところどころ読んだことがあるくらい)
ぽわんとした、抽象的な物語を書く人だと思っていたので、リアルな女性を描いたこの作品はちょっと意外でした。

“30代以上”、“未婚”、“子無し”の3条件が揃う女性は『負け犬』と呼ばれるようになって久しい。
自分で会社を興すが、独身でまさに負け犬な葵。
結婚し子供を産み、専業主婦となった小夜子。
同じ年、同じ大学出身だけど全く異なる性格のふたりが出会ったことで物語は始まる。
主婦とキャリアウーマン、一般的に相容れない立場のふたり。でも小夜子は葵に惹かれるものを感じる。

それは何なのかが、交互に描かれる葵の過去と小夜子の現在でだんだん分かってくる。
葵の過去を語る上で欠かせない存在なのが、高校の同級生だったナナコという少女。
過去のナナコと葵の関係と、現在の葵と小夜子の関係がオーバーラップする。
葵にとってのナナコ、小夜子にとっての葵。何にも怖いものなどないと思わせてくれる存在。
葵とナナコには波瀾万丈な出来事が起こるけど、そういう存在に出会えたことは大きな力となる。

そして小夜子は葵と出会い、自分自身に変化が起きる。
小夜子もまた、誰かにとってのナナコになる日が来るのでしょうか‥‥。
私も誰かにとってのナナコになりたい。

 ひとりでいるのがこわくなるような
 たくさんの友達よりも、
 ひとりでいてもこわくないと
 思わせてくれる何かと出あうことの方が、
 うんと大事な気が、今になってする
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by mamebean | 2007-08-09 20:12 |     ─小説・エッセイ