図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り
(伊坂 幸太郎 / / 新潮社)
* * * * * * * *

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。
江戸時代以来外交を断っているその島には、未来が見えるカカシがいた‥‥。

第五回新潮ミステリー倶楽部賞受賞。そしてデビュー作。


不思議な島にやって来た主人公・伊藤。そこにいる人たちもまた変わった人たちばかり。
 反対のことしか言わない元画家。
 自分で動けないほどの巨体の女性。
 天気を当てる猫。
 人を殺すことを許された男。

そしてミステリと言っても起こる事件はカカシ殺害事件。しかも未来が見え、しゃべるカカシ。
ありえない設定に、どこか牧歌的な雰囲気が漂っている。

でも後半、島での出来事や仙台での出来事、そして鎖国する前の出来事などが複雑に組み合わさって、カカシの殺害と昔からの言い伝えである「島に足りないもの」の答えが出てくる。このパズルのピースがピタリとはまるような感覚がすごく気持ちいい。まさにミステリの醍醐味だなぁと思う。

伊藤がカカシに言われて葉書を出したこと、そしてそこに書いた一文。
『君のアルトサックスが聴きたい』
詩のようなこの言葉もまた大切なパズルのピースだなんて。

 未来は神様のレシピで決まる
とは、何とも素敵な言葉だ。

そして城山と静香がだんだん接近していく場面は心拍数が上がるような感じで、ページを捲る手が止まりませんでした。熊さんの登場がヒーローの登場のように思えました。

そして真のヒーローで、かつ悪のヒーローの登場に爽快ささえ感じました。

何が善で何が悪か。
表面的な部分だけじゃ善悪は判断できないものなのですね。
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by mamebean | 2007-06-06 10:06 | 借りた本─ミステリ