図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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無銭優雅

無銭優雅
(山田 詠美 / / 幻冬舎)

* * * * * * * *

「心中する前の日の心持ちで、つき合って行かないか?」と言われ、人生の後半に恋愛を始めた慈雨と栄。42歳の二人のオトコイ(大人の恋)。


毎日を『心中する前の日の心持ち』でつきあっている二人。さぞかし大人な恋愛が繰り広げられるのかと思ったのに、まるで小学生のような二人。おならプっとかのだめじゃないんだからー。そしてバカップルのようにラブラブ。片方が落ち込むことがある時、もう一方が全肯定してくれる。これがはたから見えいるとおノロケのよう。でも決して嫌じゃない。それは二人が人生も後半に差し掛かった年代だから。
しかも二人とも世間で言う『ふらふら』した人たち。でもふらふらするのには表に見えない根性がいる。長年それをやって来た人には何とも言えない深さがある。そういう二人だからこそ、何気ない日常を慈しむように過ごしていて、それがすごくうらやましい。

今まで、山田詠美の著作はほとんど読んできましたが、こんなに何気なくたんたんとしている作品は初めてかも知れない。でもあたたかく心にしみ込んできます。


10代の頃、『放課後の音符』や『ぼくは勉強ができない』を読んで、どうすれば大人になれるか分かったような気がしました。そして『無銭優雅』。どういうふうに年を重ねていけばいいのか、おぼろげながら分かったような気がします。
いつだって山田詠美の本は私にとって人生の羅針盤です。

 ぴたりと決まる相性は四次元の中にある。
 時空世界を味方に付けた私たちの関係。
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by mamebean | 2007-05-28 09:32 |     ─小説・エッセイ