図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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青空チェリー

青空チェリー
(豊島 ミホ / / 新潮社 )

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予備校の隣にラブホが建った。以来あたしはお昼休みに毎日屋上から覗くのが日課。(青空チェリー)
表題作を含む3つのストーリー。
第1回女による女のためのR‐18文学賞 読者賞受賞作。


第6回 女による女のためのR‐18文学賞が決まったようですね。以前紹介したように、優秀賞のほかに、読者投票によって読者賞が決まるのです。
自分が投票した作品のタイトルを忘れてしまったし、受賞作がどの話だったのかも分からなくなってしまったので、単行本化を待つとしましょう。

で、第1回の同賞 読者賞の受賞作が『青空チェリー』。
女のためのうんぬん‥‥ということでそういう描写はありますが、なんか清々しい。なんたって青空だし。湿っぽい日陰ではなく、さんさんと降り注ぐ太陽。あっけらかんと自分のことを『発情期』と言ってのけるこれは、官能小説というより、青春小説と呼びたい。


「ハニィ、空が灼けているよ」
戦争が起きているのに戦争について何も説明がなく、リアリティのない世界。リアリティがないのが逆にリアルに感じる。自分の与り知らないところで世の中が動いていくような感じ。
作者と世代が近いからか、こういう漠然とした感覚が同じなのかもしれない。文章もさらさらと入ってくる。

しかし、確実にひたひたと迫ってくる感覚がおそろしい。
戦争、なんて言うとリアリティがないけど、大切な人のことを想像すること。家族・友人・恋人…。そうすると守りたいもの、するべきことが見えてくる。

私も憲法9条の改正とか、どこか他国のことのように感じていたことが、ぐっと身近に感じられるようになってきました。
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by mamebean | 2007-05-16 19:11 |     ─小説・エッセイ