図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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独白するユニバーサル横メルカトル

独白するユニバーサル横メルカトル
(平山 夢明 / / 光文社)

* * * * * * * *

地図のわたくしが知ってしまったご主人様の秘密。
ご主人様亡き後、おぼっちゃまもまた同じ秘密を持っていて‥‥。

『C10H14N2(ニコチン)と少年—乞食と老婆』『Ωの聖餐』『無垢の祈り』『オペラントの肖像』『卵男』『すまじき熱帯』『独白するユニバーサル横メルカトル』』怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男』。8つの短編集。
2006年度日本推理作家協会賞受賞作。


乙一のデビュー作『夏と花火と私の死体』では、1人称が死体になった『わたし』でしたが、こちらは1人称が197枚で編成された『地図』。正しくは『ユニバーサル横メルカトル図法』の地図。
〈遮蔽〉と〈誇張〉でさりげなくご主人様を導くことを使命としている。その地図が知ってしまった旦那様の秘密‥‥。
そしてそれを受け継いだおぼっちゃま。おぼっちゃまが追いつめられた時、『地図』がすべき最後の仕事とは‥‥。

よかった、ミステリーでした(笑)
「2007年このミステリーがすごい!」第1位ですが、ミステリーなんてないのでは?と思いかけていました。
1作目から黒く、2作目ではグロく、3作目では何かもう想像を絶する世界にくじけそうでした。こんな事言っては何ですが、食欲がなくなります‥‥。それぐらい、キツかった。自分の知っている世界にこんな世界が存在するなどとは思いたくなかった。
でも各話にどんでん返しがあるし、後半からはミステリーっぽい雰囲気になってきて(但しグロい描写は健在)、全部読み終わる頃にはグロさにも免疫がついてきたのか、何とも言えない切ないようなそれでいてすっきりした高揚感があります。

最後まで投げ出さずに読んでよかった〜と、読み始めたばかりの頃の自分をほめてあげたい。
前半と後半でそれぐらい印象が違います。
前半を読んで投げ出した人もがんばって後半を読んでほしい。
ただ、万人にお勧めはできませんが‥‥。
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by mamebean | 2007-05-10 10:14 | 借りた本─ミステリ