神去なあなあ日常
2010年 01月 28日
都会育ちの勇気がいきなり放り込まれたのは林業の道。右も左も分からぬ若者が林業という斜陽産業に携わる。しかも高齢化のすすんだ若者がいない村で。
私は田舎育ちなんで、若者がいないとかコンビニがないとか携帯が使えないとか、そんなのわりとどうってことないんですが(笑)、真逆の環境で育った人にはつらいんでしょうねー。
「なあなあ」とは神去の方言で、「ゆっくり行こう」とか 「まあ落ち着け」と言った意味の言葉。これが神去村の人たちののんびりとして、でもどこか飄々とした気質をよくあらわしています。
最近のエコブーム(?)で、植林はクローズアップされてきましたが、木を、森を育てることがこんなにも大変だとは。枝を落とし、余分な木を伐採するのは人の手を加えないといけませんからね。
神隠しや一風変わったお祭りのことなどを通して、山の持つ不思議な力が描かれます。こういう不思議な力が信じられるのも山の魅力。村の人たちの自然に対する諦めというか抗わず受け入れる姿勢は、現代にも脈々と受け継がれているんですね。
勇気もこれを受け継いで、森を崇め、林業を続けていくのか。もっと読みたいなー。恋の行方も気になるし。
by MameBean
| 2010-01-28 18:25
| ─小説・エッセイ