図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
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ノーフォールト(上)

ノーフォールト(上)(ハヤカワ文庫JA)

岡井 崇 / 早川書房


城南大学病院に勤める女性産科医・柊奈智。
深夜の当直で容態が急変した妊婦の帝王切開手術を行なうが、数日後、原因不明の出血がおこる‥‥。

ドラマ「ギネ」の原作で、現役の産婦人科医による医療ミステリー。
オペの様子とか映像となるとキツそうだなと思って本で読むことにしましたが、文字でも十分キツかったです。オペ台が血の海だとか。ヒー‥‥。
ドラマでの奈智は他人とあまり分かりあおうとしないようなクールは人物になっていますが、小説では自身の育児と過酷な勤務で精神的にも肉体的にもボロボロになりながらも、命を救えた喜びを噛みしめていてとても人間くさい人です。上司である医科長や研修医との信頼関係も良さそうだし。

産科医不足や妊婦の受け入れ拒否などは最近とくに問題になっていますね。私の知人も、妊娠中に危険な状態になって救急車を呼んだけど、受け入れ先がなかなか決まらなかった‥‥ということがあったのでこういう問題は人ごととは思えません。
母体と胎児という2人の命が関わってくるので産科は特に責任が重いですね。
この物語では奈智は担当した患者さんが亡くなってしまうという重大な局面に直面し、悩みながらも上司に助けられ、克服していこうとします。しかし思わぬ試練が待ち受けている‥‥というところで下巻に続きます。

本作は今の医療問題を知ってもらうために書かれたというだけあって、医師不足、過酷な勤務状況の割に裁判になることの多い産婦人科の問題点が描かれています。
医師の立場で描かれているので小説というよりドキュメンタリーを観ているような感じです。著者にとって初めての小説だとは思えません。
奈智は医師として立ち直れるのか‥‥下巻につづきます。
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by MameBean | 2010-01-08 18:29 | 借りた本─ミステリ