図書館で借りた本の読書記録です 基本的にミステリ好き


by MameBean
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

犬はどこだ

犬はどこだ (創元推理文庫)

米澤 穂信 / 東京創元社

訳あって犬探し専門の調査事務所〈紺屋S&R〉を立ち上げた紺屋長一郎。
開業初日に舞い込んだ依頼は、人探しだった‥‥。

古典部シリーズが読みたいものの図書館に氷菓の蔵書がなくてどうしたものか、と思っているところ。とりあえずノンシリーズのこちらを借りました。

人探しに古文書解読、犬探しとは全く違うふたつの依頼。

所長の紺屋と助手(?)ハンペーの交互の視点で描かれていて、すぐにふたつの依頼がリンクしてるのが分かりますが、調査過程を報告し合わないからお互いがそれに全く気づかない‥‥。知ってるこっちはやきもきしてしまいます。やっぱり〈ほう・れん・そう〉は大事なんだと思ったり。
成り行きで探偵になった所長とは違い、ハンペーはずっと探偵に憧れていた。そのやる気と勘違いで空回りすることが多かったので、ハンペーの仕事が役立ってよかったと思ってしまった。
一方の紺屋は私立探偵なのにハードボイルドとはほど遠いキャラクタ。順調な人生からドロップアウトしてしまった彼は流れに身を任せつつも、確実に佐久良桐子が行方不明になった理由に近づいていく。
その理由が自分に起らないとは言えない出来事で、ちょっと背筋が寒くなりました。
終盤はそれまでのまったりしたムードとは一転、ハードボイルドなスリリングな展開。でもハードボイルドなのは所長の妹でした(笑)
そしてラストはかなり意外なものでした。ある人のそれまでのイメージをひっくり返してしまうもので、後味があまりよろしくないけど、こういうラストは嫌いじゃないです。

最初に書いたようにこの作品はノンシリーズですが、チャット仲間のGENなる人物は最後まで正体は明かされないし、〈紺屋S&R〉に仕事が舞い込むきっかけになっている紺屋の友人も話しだけで登場していない‥‥と、まだまだ明かされない謎があるのでシリーズ化しないものかと期待しています。

 当分の間、私はナイフを手放さない。
 今回の報酬で、番犬を買おうかと思っている。
[PR]
by MameBean | 2009-04-09 18:21 | 借りた本─ミステリ